SaaS Factsが調べた経費精算システム23製品のうち、「勘定奉行と連携できる」の判定を満たすのは7製品、条件付きは3製品です。満たすのはMAJOR FLOW 経費精算/支払依頼根拠、TOKIUM経費精算根拠、ハーモス経費根拠、バクラク経費精算根拠、マネーフォワード クラウド経費根拠、楽楽精算根拠、経費BANK根拠で、条件付きはBIZUTTO経費、invox経費精算、ジョブカン経費精算です。根拠根拠根拠 方式はAPIで直接渡す方法とCSVなどのファイルを取り込む方法に分かれ、BIZUTTO経費にはAPI、ハーモス経費には仕訳データのCSV出力の記載があります。根拠根拠 ただし、自社の版がクラウド製品かオンプレミス版か、追加の費用が必要かは契約前の確認が必要で、残る13製品も非対応と判定したわけではありません。
経費精算システムの導入を検討する企業では、申請と承認が終わった後に、経理の担当者が仕訳を会計ソフトへ入力し直す業務が残るかどうかが、製品を選ぶときの分かれ目になります。
対象は国内市場全体ではなく、SaaS Factsが公開している23製品で、2026年10月4日〜11日時点の公式ページをもとにしています(日本時間)。経理担当者が問い合わせ前に候補を絞れるよう、公開情報で確認できた記載と、確認が残る項目を分けました。
勘定奉行と連携できる7製品を、仕訳の自動作成・CSV出力で比較
調査対象の23製品を3つの条件で判定すると、満たすのは「勘定奉行と連携できる」が7製品、「仕訳データを自動作成できる」が15製品、「仕訳データをCSV出力できる」が10製品です。

表1は、このうち「勘定奉行と連携できる」を満たす7製品です。行は製品名の順(英字、かな、漢字の順)に並べています。
表1:連携方式の記載と、仕訳処理の条件別判定
| 製品 | 勘定奉行との連携の方式の記載 | 仕訳データを自動作成できる | 仕訳データをCSV出力できる |
|---|---|---|---|
| MAJOR FLOW 経費精算/支払依頼 | 連携先に勘定奉行の名前があり、方式は—。根拠 | 満たす。根拠 | — |
| TOKIUM経費精算 | 連携サービス一覧に勘定奉行があり、会計ソフトに直接インポートできるCSVファイルで出力。根拠 | 満たす。根拠 | 満たす。根拠 |
| ハーモス経費 | 勘定奉行に合わせた仕訳データ(CSV)を出力。根拠 | 満たす。根拠 | 満たす。根拠 |
| バクラク経費精算 | 勘定奉行などとAPI連携またはCSV出力で仕訳データを連携し、勘定奉行でどちらを使うかは特定されていない。根拠 | 満たす。根拠 | 満たす。根拠 |
| マネーフォワード クラウド経費 | 連携可能な会計ソフトの一例に勘定奉行があり、方式は—。根拠 | 満たす。根拠 | 満たす。根拠 |
| 楽楽精算 | 勘定奉行シリーズ向けの連携用CSV。根拠 勘定奉行クラウドはAPI連携オプションで連携。根拠 | 条件付き。根拠 | 満たす。根拠 |
| 経費BANK | 主な連携実績に勘定奉行があり、会計ソフトに合わせたレイアウトで仕訳データを出力。根拠 会計ソフト全般にはAPIやCSVの記載があるが、勘定奉行での方式は区別されていない。根拠 | 満たす。根拠 | 満たす。根拠 |
—は今回の調査範囲では確認できず(非対応という意味ではありません)。
「仕訳データを作る」「CSVで出す」「勘定奉行へ渡す」は別の確認項目です。 表の判定は各条件に対する結果なので、自動作成とCSV出力を満たすことだけで、自社の版への取込まで確定したとは扱いません。CSV運用を考える場合は、出力の判定に加え、連携方式の欄を確認してください。
条件付きの3製品と、判定が確定していない13製品
条件付きはBIZUTTO経費、invox経費精算、ジョブカン経費精算で、以下がそれぞれの根拠となる記載です。根拠根拠根拠 BIZUTTO経費は「勘定奉行クラウド」製品全般とのAPI連携を案内し、承認された経費精算データから作った仕訳データと証憑データを自動連携できます。根拠 invox経費精算は、2026年1月現在の連携先として勘定奉行の名前を掲載しています。根拠 ジョブカン経費精算のFAQは、仕訳データの出力形式を会計ソフトの受け入れ形式に合わせれば、どの会計ソフトとも連携できるという説明で、勘定奉行を名指しした記載ではありません。根拠 ほかの13製品は、SaaS Factsが2026年10月4日〜11日に取得・検証した公式公開情報では、「勘定奉行と連携できる」を満たすかを確認できませんでした。調査範囲や取得・読み取りの不足も含むため、機能の非対応や情報の非公開を意味しません。ただし、この集計を「13製品すべてに勘定奉行の記載がない」と読み替えることはできません。

例外として、manage(マネージ)の公式ページには「勘定奉行(オンプレ版)へ仕訳を承認済みの状態で転送できる機能を追加(2026年2月リリース)」とあり、判定は変えずにこの記載を別に示します。根拠 候補に含めたい場合は、各社の公式情報と勘定奉行側のOBC・販売店の案内で、自社の版との組み合わせを確かめます。
APIで直接渡すか、CSVを取り込むかで運用を分ける
連携方式を見る際の分かれ目は、システム間でデータを渡すAPI連携か、ファイルの出力・取込を介するCSV連携かです。

APIは異なるシステム間でデータを共有するためのインターフェース、CSVはデータをカンマで区切って保存するファイル形式を指します。(mlit.go.jp) (data.jma.go.jp)
APIの記載は、連携先と利用条件まで読む
BIZUTTO経費は、作成した仕訳データを手入力や取込み作業なしで勘定奉行クラウドへ自動連携すると説明しています。根拠 楽楽精算のAPI連携はオプションです。根拠 通常は利用者側でプログラムを用意する必要がありますが、勘定奉行クラウドは会計ソフト側に連携用ツールがあると記載され、連携できる項目は会計システムによって異なるとされています。根拠 バクラク経費精算は、勘定奉行などの主要な会計ソフトと「API連携またはCSV出力」で仕訳データを連携する説明です。根拠 これだけでは、勘定奉行との連携が必ずAPIになるとは確定できません。根拠
CSVの記載は、出力後の取込まで確認する
ハーモス経費は自動仕訳データをCSV出力して会計システムに取り込む流れ、TOKIUM経費精算は会計ソフトに直接インポートできるCSVファイルでの出力を説明しています。根拠根拠 楽楽精算には勘定奉行シリーズ向けの連携用CSVとテンプレートの記載があります。根拠 経費BANKは会計ソフト全般についてAPIやCSVで仕訳データを取り込めるという説明で、勘定奉行にどちらを使うかは、この記載からは分かりません。根拠 連携先に名前があっても、MAJOR FLOW 経費精算/支払依頼、マネーフォワード クラウド経費、invox経費精算の勘定奉行向けの方式は、今回の根拠では特定できないため問い合わせが必要です。根拠根拠根拠 また、「API提供」という項目だけで勘定奉行への仕訳連携を判断しないでください。APIの用途、接続先、データの方向を分けて読む必要があります。
勘定奉行の版・渡せるデータ・費用は、記載の範囲が異なる
対象の版、渡せるデータ、費用やオプションまで公式ページに書いているのは一部の製品だけで、呼び方と条件はそのまま照合する必要があります。表2は関連する記載がある製品を、判定の区分順(満たす→条件付き→今回の調査範囲では確認できず)、同じ区分では製品名の順に並べました。
表2:対象の版・データ・費用について公開情報で確認できた記載
| 製品 | 公式ページにある勘定奉行の呼び方 | 渡せるデータ | 費用・オプションの記載 |
|---|---|---|---|
| ハーモス経費 | 勘定奉行iクラウド[個別原価管理編]、勘定奉行i10、勘定奉行 11、勘定奉行Jなど。根拠 | 仕訳データ(CSV)。根拠 | — |
| 楽楽精算 | 勘定奉行シリーズ(CSV)、勘定奉行クラウド(API)。根拠 | API連携オプションで仕訳データ・マスタデータを自動連携し、項目は会計システムによって異なる。根拠 | API連携はオプション。根拠 別途、他システムから楽楽精算へのAPI連携によるCSV自動取込は有料オプション。根拠 |
| 経費BANK | 「勘定奉行クラウド」シリーズ。根拠 | 仕訳データに加え、証憑データも連携。根拠 | — |
| BIZUTTO経費 | 「勘定奉行クラウド」製品全般。根拠 連携先に「奉行iクラウド」の記載もある。根拠 | 仕訳データ・証憑データ。根拠 別の説明として、外部システムのマスタデータをBIZUTTO経費に自動取込。根拠 | — |
| manage(マネージ)(連携条件の判定は確認できず) | 勘定奉行(オンプレ版)、奉行クラウド。根拠 | 勘定奉行(オンプレ版)へ承認済みの仕訳を転送する機能を追加(2026年2月リリース)。根拠 | 奉行クラウドとの連携は標準機能に含まれ、他のツールとの連携は別途契約。根拠 |
—は今回の調査範囲では確認できず(非対応という意味ではありません)。
版の名称が似ていても、同じ対象範囲だとまとめず、自社で利用している正式名称と照合してください。表に載せていない候補についても、今回採用した根拠では版と連携費用を確定できません。
契約前に問い合わせで確かめる3つの点
候補が決まったら、対象の版と方式、渡せるデータ、費用の3点を各社へ確かめます。自社で使っている勘定奉行の正式名称、渡したいデータ、連携に使える予算を整理してから問い合わせてください。
- 対象の版と方式:クラウド製品かオンプレミス版か、編やバージョンまで伝え、その組み合わせでAPI・CSVのどちらを使うか確認する。
- 渡せるデータ:仕訳だけで足りるか、証憑・マスターデータも必要かを決め、それぞれの連携方向と対象項目を確かめる。
- 追加の費用と必要なオプション:経費精算システム側のオプションに加え、勘定奉行側で別の契約が要るかを確認し、自社条件の見積もりを取る。
勘定奉行側の契約・利用料は、OBCまたは販売店にも確認が必要です。この比較で判断できるのは候補と確認点までであり、連携設定の手順や、自社環境での動作確認は含みません。
よくある質問
版、連携方式、費用、データ範囲について、公開情報で確認できる範囲を以下にまとめます。
オンプレミス版の勘定奉行でも連携できますか?
manage(マネージ)には、勘定奉行(オンプレ版)へ承認済みの仕訳を転送する機能を追加した記載がありますが、SaaS Factsの連携条件の判定は確認できずのままです。根拠 ハーモス経費にも勘定奉行i10・勘定奉行 11などの名前がありますが、ここではそれらをオンプレミス版と言い換えていません。根拠 利用中の正式名称とバージョンを伝えて確認してください。
APIとCSVの違いは何ですか?
APIはシステム間でデータを渡す仕組み、CSVはファイル形式です。(mlit.go.jp) (data.jma.go.jp)
運用例では、BIZUTTO経費は手入力や取込み作業なしの自動連携、ハーモス経費はCSV出力後に会計システムへ取り込む流れを説明しています。根拠根拠 自社で残る操作は、対象の版と連携方法を指定して確かめます。
連携に追加の費用はかかりますか?
楽楽精算はAPI連携をオプション、manage(マネージ)は奉行クラウドとの連携を標準機能に含むと記載しています。根拠根拠 また、楽楽精算へのAPI連携によるCSV自動取込には有料オプションの記載があります。根拠 これらの根拠に連携費用の金額はないため、必要な機能と勘定奉行側の契約を含めて見積もりで確認します。
仕訳だけでなく証憑やマスターも渡せますか?
BIZUTTO経費は仕訳データと証憑データ、経費BANKは「勘定奉行クラウド」シリーズへの証憑データ連携を記載しています。根拠根拠 楽楽精算はAPI連携オプションで仕訳データ・マスタデータを自動連携できますが、連携項目は会計システムによって異なるという条件があります。根拠 必要なデータが記載されていない場合は、仕訳連携の説明から推測せず、項目と方向を問い合わせてください。
まとめ
勘定奉行との連携条件を満たす7製品・条件付き3製品から、方式と仕訳処理の判定で候補を絞り、版・データ・費用を問い合わせで確定します。まず表1で必要な処理を照合し、表2の記載と空欄から、自社に残る確認点を決めてください。
連携以外の機能や料金も含める場合は、23製品の比較表で会計連携・仕訳の自動作成・出力形式・API提供の値と出典を確かめることで、同じ項目で比較できます。
次に、勘定奉行との連携・仕訳の自動作成・CSV出力から必要な条件を選び、自社条件で絞るへ進みます。条件に合う候補と、問い合わせの回答を待って判断する候補を分けて、契約前の確認を進めてください。
