勤怠管理システムの料金相場を調べても、自社の月額は1人あたりの単価だけでは決まりません。従業員10〜100名ほどの中小企業が月額を見積もるときは、単価に加えて、最低利用料金、料金に含まれる人数、契約条件を確かめる必要があります。「単価×従業員数」で月額を出せる料金体系もあれば、少人数でも一定額がかかる料金体系もあるためです。たとえば30名の場合、利用料が月額300円/1人(税別)のタッチオンタイムは月9,000円(税別)の試算ですが、勤怠プランに30名以下の最低利用料金3,000円(税抜)があるレコルは、10名でも30名でも月3,000円(税抜)になります。出典出典
SaaS Factsが公開している勤怠管理システム23製品について、2026年10月4日〜7日時点の公式ページを確認しました。国内市場全体を網羅したものではありません。料金モデル(公式ページの料金を計算できる形に整理したデータ)から人数別の月額を試算できたのは10製品です。このうちハーモス勤怠は、31名以上の有料プランが「お一人あたり月額100円(税抜)〜」という下限の表示のため、登録人数30名以下の無料プランに当たる10名・30名だけを計算しました。出典 試算できない13製品はその理由を示し、23製品の最低利用料金・初期費用・最低契約期間・無料トライアルを、確認できたことと確認できなかったことに分けています。
紙やExcelで労働時間・残業時間を集計している中小企業では、勤怠管理システムの導入で人事・労務担当者の業務の負担や集計ミスを減らしたい一方、月々のコストが分からないと検討を進めにくいものです。まず自社に近い人数の試算を見て、次に契約条件を確認してください。金額が出せない製品や条件が残る製品は、後半の問い合わせ票に自社の人数と必要な機能を書き足せば、そのまま見積もり依頼に使えます。
中小企業が勤怠管理システムの月額を出す前に確かめる6項目
「1人200円〜」のような単価だけでは、自社の月額は決まりません。最低利用料金や最低人数があれば少人数でも一定額がかかり、基本料金に一定の人数が含まれる製品では、超えた人数分だけが加算されます。初期費用・最低契約期間・税の扱いも、月額とは別に確かめる項目です。

今回の23製品について、6項目の確認状況は次のとおりです。無料トライアルは、項目の記載と「無料トライアルがある」の判定を分けて数えています。
| 確かめる項目 | 今回の確認結果 | 自社で決める・確認すること |
|---|---|---|
| 料金の数え方 | 料金モデルは13製品。うち10製品で対象人数の全部または一部を試算 | 単価、基本料金、料金に含まれる人数、適用人数 |
| 最低利用料金・最低人数 | 公開情報で確認12製品、確認保留2製品、今回の調査範囲では確認できず9製品 | 少人数でも払う金額、契約できる人数、ライセンスの単位 |
| 初期費用 | 公開情報で確認15製品、今回の調査範囲では確認できず8製品 | システム初期費用、設定・導入支援、端末費用の内訳 |
| 最低契約期間 | 公開情報で確認6製品、今回の調査範囲では確認できず17製品 | 最短の利用期間、解約通知期限、前払い分の返金 |
| 無料トライアル | 項目の記載は16製品。「無料トライアルがある」の判定は満たす12製品、条件付き3製品、満たさない0製品、今回の調査範囲では確認できず8製品 | 対象プラン、期間、申込条件、試せる機能 |
| 税込・税抜と支払い方法 | 試算した10製品は料金モデルの記録どおりに表示(税込・税抜・税区分の記録なしが混在) | 税区分、年払い・月払い、支払い時期 |
最低利用料金は計算した月額の下限、最低人数は契約や課金の対象となる人数の下限で、別の条件です。「月額○円〜」のように「〜」が付いた金額は、自社の人数でその額になるとは限らないため、試算には使っていません。月額の単価が分かっても初期費用や契約期間までは決まらないので、試算を見たあとに契約条件の表で確かめてください。
10名・30名・50名・100名の月額を試算した結果
ここで示す金額は、公式ページの記載を整理した料金モデルに人数を当てはめた計算値です。公式ページに、その人数の見積額として載っている数値ではありません。
同じ製品でも、選ぶプランや必要な機能によって費用は変わります。試算は候補を残すための目安として使い、契約前には自社の条件を伝えた見積もりで確定させてください。
試算の式と前提
基本の式は次のとおりです。
月額=基本料金+1名あたりの料金×(人数−基本料金に含まれる人数)
- 最低人数がある場合は、実際の人数と最低人数の大きいほうで計算します。基本料金がない人数課金は基本料金を0円とし、含まれる人数を引いてマイナスになる場合は0名として扱います。
- 計算した月額が月単位の最低利用料金を下回る場合は、最低利用料金を採ります。
- その人数が適用人数の範囲外になるプラン、「〜から」という下限だけのプラン、人数の扱いが料金モデルにないプラン、含まれる人数を超えたときの単価がないプランは使いません。
- 製品ごとに、その人数で使えるプランのうち月額がいちばん低いプランを選んでいます。製品の中でのプラン選びであり、製品同士の順位ではありません。必要な機能がそのプランに含まれるかは別に確かめてください。
- 税は料金モデルの記録どおりで、税込・税抜の換算や年額への換算はしていません。オプション、初期費用、設定・導入支援、打刻端末の購入費、支払いに伴う手数料も含めていません。
この前提で外したプランもあります。マネーフォワード クラウド勤怠のひとり法人プランは人数の扱いが料金モデルになく、スモールビジネスプランは給与・勤怠・社会保険が3名までという記載のため、10名以上の試算には使っていません。出典出典 ハーモス勤怠の有料プランには、お一人あたり月額100円(税抜)〜、最低利用料金は月額プラン3,000円(税別)という記載がありますが、単価が「〜」付きの下限表示のため、50名・100名は試算していません。出典
人数別の月額(試算できる10製品)
行は料金の数え方の型の順(1名ごとの単価→単価に最低利用料金や人数帯を組み合わせる→基本料金に人数を含む)で、同じ型の中は調査データの製品順です。金額の順には並べていません。
表の金額はすべて上の式で計算した1か月あたりの試算額です。「計算に使った値」の列に式へ入れた単価・最低利用料金・含まれる人数を、「税・支払い」の列に料金モデルの税区分と支払い方法を示しました。「支払いの記録なし」は、年払い・月払いの区別が記録にないという意味で、月払いとは限りません。
| 製品 | 試算したプラン | 計算に使った値 | 10名(試算) | 30名(試算) | 50名(試算) | 100名(試算) | 税・支払い |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| CLOUZA(クラウザ) | CLOUZA(クラウザ) | 200円×人数 | 2,000円 | 6,000円 | 10,000円 | 20,000円 | 税抜、支払いの記録なし出典出典 |
| freee勤怠管理 | 勤怠管理プラン | 300円×人数 | 3,000円 | 9,000円 | 15,000円 | 30,000円 | 税区分の記録なし、支払いの記録なし出典出典出典 |
| KING OF TIME | KING OF TIME | 300円×人数 | 3,000円 | 9,000円 | 15,000円 | 30,000円 | 税区分の記録なし、支払いの記録なし出典出典 |
| キンコン | キンコン | 220円×人数(最低5名) | 2,200円 | 6,600円 | 11,000円 | 22,000円 | 税込、支払いの記録なし出典出典 |
| タッチオンタイム | タッチオンタイム | 300円×人数 | 3,000円 | 9,000円 | 15,000円 | 30,000円 | 税抜、支払いの記録なし出典出典 |
| ICタイムリコーダー | ワンプラン | 6〜99名は250円×人数、100名以上は200円×人数 | 2,500円 | 7,500円 | 12,500円 | 20,000円 | 税抜、支払いの記録なし出典出典 |
| ジョブカン勤怠管理 | 有料プラン(1機能利用) | 200円×人数、月額最低利用料金2,000円 | 2,000円 | 6,000円 | 10,000円 | 20,000円 | 税抜、支払いの記録なし出典 |
| ハーモス勤怠 | 無料プラン | 登録人数30名以下は0円 | 0円 | 0円 | 試算せず | 試算せず | 税区分の記録なし、支払いの記録なし出典出典 |
| レコル | 勤怠プラン | 100円×人数、30名以下は最低利用料金3,000円 | 3,000円 | 3,000円 | 5,000円 | 10,000円 | 税抜、支払いの記録なし出典出典 |
| マネーフォワード クラウド勤怠 | ビジネスプラン | 基本料金6,480円に5名分を含み、6名以上は300円×超えた人数 | 7,980円 | 13,980円 | 19,980円 | 34,980円 | 税抜、年払い出典出典 |
表の金額を読むときは、次の違いにも注意してください。
- ジョブカン勤怠管理の試算は、勤怠管理の公式ページにある月額最低利用料金2,000円(税抜)を使っており、10名は200円×10名=2,000円で最低利用料金と同額です。出典出典 一方、勤怠・給与パックの公式ページには月額最低利用料金4,000円(税抜)とあり、自社の契約にどちらが適用されるかは問い合わせ票で確かめます。出典 1機能利用は勤怠管理機能などを単独で使う場合の料金で、シフト管理などを追加した金額ではありません。出典
- キンコンの220円(税込)は料金モデルの値で、提供会社のサイトにある記事には「1ユーザー月額200円」と税区分のない表記があります。出典 本稿で200円を税込に換算した値ではないため、適用される単価と税の扱いは問い合わせ票に残しました。
- freee勤怠管理とKING OF TIMEは、試算に使った料金の税区分が記録されていないため、税抜・税込のどちらも付けていません。出典出典
年払いの月額表示と月払いの試算を分ける
マネーフォワード クラウド勤怠のビジネスプランは、基本料金が年払い6,480円/月、月払い7,980円/月です。出典 勤怠5名までは基本料金内で、6名以上の追加分は300円/月です。出典 上の試算表は年払いの月額表示で計算しました。月払いを選ぶ場合の試算は次のとおりで、年払いの基本料金を換算したのではなく、公式の月払い基本料金を同じ式に入れた結果です。
| 製品・プラン | 計算式 | 10名(試算) | 30名(試算) | 50名(試算) | 100名(試算) |
|---|---|---|---|---|---|
| マネーフォワード クラウド勤怠・ビジネスプラン(月払い、税抜) | 7,980円+300円×(人数−5名) | 9,480円 | 15,480円 | 21,480円 | 36,480円出典出典出典 |
支払い方法を決める際は、月額表示だけでなく、いつ、いくらを支払うかも確認しましょう。従業員数が途中で増減する予定なら、追加料金の請求時期と、人数を減らした場合の扱いも合わせて聞いてください。
10名・30名の会社は最低利用料金を先に見る
少人数での選定では、単価を掛けた金額が最低利用料金に達しているかを確認します。レコルの勤怠プランは月額100円/ひとりですが、30名以下は3,000円の最低利用料金があるため、10名でも30名でも試算は3,000円です。出典 このような料金体系では、単価だけを社内資料へ転記すると、少人数の場合の月額を少なく見積もるおそれがあります。予算表には「単価」「対象人数」「最低利用料金」「計算後の月額」を別々に残してください。
無料プランの人数内に収まる場合も、必要な機能と将来の増員を確認します。ハーモス勤怠は、従業員数が31名以上でもシステムへの登録人数が30名以下なら無料プランを利用できると記載していますが、本稿の試算では対象人数全員を登録する前提です。出典
50名・100名の会社は人数帯の切り替えを確認する
人数が増えるときは、現在の月額を単純に倍にする前に、単価の切り替えがないかを確認します。ICタイムリコーダーは6〜99名が1名250円/月額(税別)、100名以上が1名200円/月額(税別)のため、50名と100名では計算に使う単価が異なります。出典 50名から100名へ増える予定がある会社なら、「今の人数」「導入時の人数」「増員後の人数」で見積もりを依頼してください。人数帯が変わる月の適用方法や、登録人数・打刻人数のどちらを数えるかまで回答を得ると、採用計画と費用を対応させられます。
試算できない13製品とその理由
残る13製品は、人数別の試算に含めていません。内訳は、料金モデルが「〜から」の下限表示だけの3製品と、料金モデルがない10製品です。料金が存在しないという意味ではなく、見積もりで確かめる対象です。
「料金モデルがない」は、人数別に計算するための情報がそろっていないという意味です。料金に関する記載を確認できた製品は、右の列にその内容を示しました。
| 製品 | 試算しない理由 | 公開情報で確認できた料金・契約単位 |
|---|---|---|
| koiki | 料金モデルが下限表示のみ | 料金は月額300円/人より出典 |
| 楽楽勤怠 | 料金モデルが下限表示のみ | 月額費用30,000円〜(税抜)で、利用ユーザー数に応じて変動出典 |
| 奉行Edge 勤怠管理クラウド | 料金モデルが下限表示のみ | 月額13,080円〜、従業員20ライセンス〜で、従業員21名以上などの価格は問い合わせ出典出典 |
| ADVANCE勤怠クラウド | 料金モデルなし | 利用人数の制限はなく、クラウド版の契約ライセンス数は10人単位で、金額は今回の調査範囲では確認できず出典 |
| COMPANY 勤怠管理 | 料金モデルなし | プラン料金は確認保留 |
| e-就業OasiS | 料金モデルなし | 保守・運用は提供会社が担当し追加費用は不要との記載があり、人数別の利用料金は今回の調査範囲では確認できず出典 |
| Edge Tracker 勤怠管理 | 料金モデルなし | プラン料金は今回の調査範囲では確認できず |
| TeamSpirit 勤怠 | 料金モデルなし | 勤怠・工数のセット価格は30,000円〜/月(税抜)で、各導入プランの最低月額利用料に50ユーザー分を含む出典出典 |
| Universal 勤次郎 | 料金モデルなし | プラン料金は今回の調査範囲では確認できず |
| WiMS/SaaS 勤務管理システム | 料金モデルなし | 要件を聞いたうえでの個別見積もりで、契約はユーザー数100名以上が対象出典出典 |
| キンタイミライ | 料金モデルなし | 初期費用+月額の料金体系で、カスタマイズの内容や打刻方式によって金額が異なり、見積もり例を公開出典 |
| ジンジャー勤怠 | 料金モデルなし | 初期費用+月額利用料で、希望する製品の利用料「月額300円〜」×利用者数(税別)、利用する製品ごとに金額が異なる出典 |
| マネーフォワード クラウド勤怠Plus | 料金モデルなし | 料金はお問い合わせ価格出典 |
この13製品を候補から外す必要はありません。人数、必要な機能、拠点数、希望する打刻方法を伝えて見積もりを取得し、試算できた製品と同じ項目で並べます。料金が今回の調査範囲では確認できずの製品も、「非公開」「月額が高い」とは読み替えないでください。
料金の数え方と最低利用料金・最低人数
人数別の試算を読むだけでは、20名や70名といった自社の人数を当てはめにくいことがあります。ここでは料金モデルがある13製品を、月額の決まり方で整理します。
基本料金がない料金体系でも、最低人数や最低利用料金が別に設定されている場合があります。逆に、基本料金の中へ一定人数が含まれる料金体系では、超えた人数だけに単価を掛けます。
料金の数え方の型を13製品で確認する
「最低利用料金・最低人数など」の列は、公式ページの記載を確認できた内容だけを書いています。記載を確認できなかった製品は、今回の調査範囲では確認できずとしました。
| 型 | 製品 | 単価・基本料金・含まれる人数 | 最低利用料金・最低人数など | 税・根拠 |
|---|---|---|---|---|
| 1名ごとの単価 | CLOUZA(クラウザ) | 打刻人数×200円 | 基本料金・最低料金の設定なし | 税抜出典出典 |
| 1名ごとの単価 | freee勤怠管理 | 勤怠管理プランは300円ID/月 | 今回の調査範囲では確認できず | 税区分の記録なし出典出典 |
| 1名ごとの単価 | KING OF TIME | 固定の基本料金なし、1人月額300円 | 最低利用人数なし、1名から | 税区分の記録なし出典出典 |
| 1名ごとの単価 | キンコン | 料金モデルは1ユーザー220円、提供会社サイトの記事には1ユーザー月額200円の表記 | 最低5名 | 料金モデルは税込、200円の表記は税区分の記載なし出典出典 |
| 1名ごとの単価 | タッチオンタイム | 月額300円/1人 | 最低利用人数なし、1名から | 税別出典出典 |
| 1名ごとの単価(下限表示) | koiki | 月額300円/人より | 今回の調査範囲では確認できず | 税区分の記録なし出典 |
| 単価+人数帯 | ICタイムリコーダー | 6〜99名は1名250円、100名以上は1名200円 | 5名以下は月額最低利用料金1,500円 | 税抜出典出典 |
| 単価+最低利用料金 | ジョブカン勤怠管理 | 有料プランの1機能利用は200円/月 | 月額最低利用料金2,000円(勤怠・給与パックのページには4,000円の表記) | 税抜出典出典 |
| 人数帯+有料は下限表示 | ハーモス勤怠 | 登録人数30名以下は無料、31名以上はお一人あたり月額100円〜 | 有料の月額プランは最低利用料金3,000円 | 単価は税抜、最低利用料金は税別の表記出典出典 |
| 単価+最低利用料金 | レコル | 勤怠プランは月額100円/ひとり | 30名以下は3,000円 | 税抜出典 |
| 基本料金に人数を含む | マネーフォワード クラウド勤怠 | ビジネスプランは6,480円/月(年払い)に勤怠5名を含み、6名以上の追加分は300円/月 | 5名以下でも基本料金6,480円(年払い) | 税抜出典出典 |
| 月額の下限のみ公開 | 楽楽勤怠 | 月額30,000円〜、利用ユーザー数に応じて変動 | 確認保留 | 税抜出典 |
| 人数条件付きで月額の下限を公開 | 奉行Edge 勤怠管理クラウド | エントリーモデルは13,080円〜/月、従業員20ライセンス〜 | 確認保留(従業員21名以上などは問い合わせ) | 税区分の記録なし、年額156,960円〜の併記あり出典出典出典 |
1名ごとの単価で計算する型は、適用範囲内なら人数の増減をそのまま式へ反映できます。ただし、下限表示の単価は確定単価として扱いません。
最低利用料金がある型は、その金額に達するまで人数が増えても月額が変わらない場合があります。人数帯で単価が変わる型では、増員後の人数帯の単価を選び直してください。
基本料金に人数を含む型は、含まれる人数を引いてから追加分を計算します。月額の下限しか分からない型は、自社の人数を伝えた見積もりを取得してから予算へ反映します。
人数が増えたときに料金が変わる境目
次の一覧は、料金モデルに加え、契約人数やライセンス単位についての公式ページの記載も含めたものです。「何名で変わるか」と「何が変わるか」を一組で読んでください。
| 製品 | 境目・単位 | 判断に使う内容 |
|---|---|---|
| ICタイムリコーダー | 5名以下、6〜99名、100名以上 | 5名以下は1,500円、6〜99名は1名250円、100名以上は1名200円(いずれも税抜)出典出典 |
| ハーモス勤怠 | 登録人数30名以下/31名以上 | 30名以下は無料プラン、31名以上は有料プランのお一人あたり月額100円(税抜)〜出典 |
| レコル | 勤怠プランの30名以下 | 30名以下は最低利用料金3,000円、それを超える人数は月額100円/ひとりで計算出典 |
| ジョブカン勤怠管理 | 1機能利用の10名 | 200円×10名=2,000円で最低利用料金に達するため、10名以下の試算は月額2,000円(税抜)出典 |
| マネーフォワード クラウド勤怠 | ビジネスプランの5名/6名以上 | 勤怠5名までは基本料金内、6名以上の追加分は300円/月出典 |
| キンコン | 最低5名 | 最低5名から利用する条件出典 |
| 奉行Edge 勤怠管理クラウド | 従業員20ライセンスの表示/21名以上 | 公開されている下限価格には従業員20ライセンス〜の条件があり、従業員21名以上の価格は問い合わせが必要出典出典 |
| TeamSpirit 勤怠 | 最低月額利用料に50ユーザー分 | 50名以下でも利用でき、最低月額利用料は変わらない出典 |
| WiMS/SaaS 勤務管理システム | ユーザー数100名以上 | 契約対象は100名以上出典 |
| ADVANCE勤怠クラウド | クラウド版は10人単位 | 利用人数に制限はないが、契約ライセンス数は10人単位出典 |
境目の人数に近い会社は、現在の人数だけで契約条件を決めないようにします。採用や店舗の追加が決まっていれば、その時点の人数でも計算し、増員の申請期限と料金が変わる月を確認してください。
料金に使う人数は従業員総数と一致するか
会社全体の従業員数、システムに登録する人数、その月に打刻する人数を、同じものとして扱わないことも大切です。見積もり依頼では、少なくとも自社の総数と、勤怠管理の対象にする人数を分けて書きます。
CLOUZA(クラウザ)は登録人数ではなく打刻の有無で利用人数を判断し、ICタイムリコーダーは打刻した従業員が課金対象、タッチオンタイムは登録されていても打刻がない限り課金対象にならないと記載しています。出典出典出典 ジョブカン勤怠管理は毎月の登録ユーザー数が請求対象です。出典 ハーモス勤怠の無料プランの人数条件は、システムへの登録人数で確認します。出典 休職者、月途中の入退社者、管理者だけのアカウントをどう扱うかは、対象プランの条件を確認してください。今回の試算は、表に示した人数全員がそれぞれの課金・登録対象に当たる前提です。
最低利用料金・最低人数の確認結果は23製品で12・2・9
最低利用料金・最低人数の項目は、公開情報で確認12製品、確認保留2製品、今回の調査範囲では確認できず9製品です。下の表は確認できた12製品と確認保留の2製品で、並びは調査データの製品順です。確認保留や確認できなかった項目を、最低料金の設定がないことや製品の欠点として扱っていません。
| 製品 | 確認結果 | 確認できた内容・残る確認 |
|---|---|---|
| ADVANCE勤怠クラウド | 公開情報で確認 | 利用人数に制限なし、クラウド版の契約ライセンス数は10人単位出典 |
| CLOUZA(クラウザ) | 公開情報で確認 | 基本料金・最低料金の設定なし出典 |
| ICタイムリコーダー | 公開情報で確認 | 5名以下は月額最低利用料金1,500円(税抜)出典 |
| KING OF TIME | 公開情報で確認 | 最低利用人数なし、1名から利用できる出典 |
| TeamSpirit 勤怠 | 公開情報で確認 | 最低月額利用料に50ユーザー分を含み、50名以下でも最低月額利用料は変わらない出典 |
| WiMS/SaaS 勤務管理システム | 公開情報で確認 | 契約はユーザー数100名以上が対象出典 |
| キンコン | 公開情報で確認 | 最低5名から利用できる出典 |
| ジョブカン勤怠管理 | 公開情報で確認 | 勤怠管理のページは月額最低利用料金2,000円(税抜)、勤怠・給与パックのページは4,000円(税抜)で、契約対象を確認する出典出典 |
| タッチオンタイム | 公開情報で確認 | 最低利用人数なし、1名から利用できる出典 |
| ハーモス勤怠 | 公開情報で確認 | 最低利用料金・最低利用人数なしとの記載がある一方、有料プランの料金ページには月額プラン3,000円(税別)の最低利用料金があり、無料・有料の適用範囲を分けて確認する出典出典 |
| マネーフォワード クラウド勤怠 | 公開情報で確認 | 月々2,480円(税抜)からの記載があり、この金額はひとり法人プランの年払い(2,480円/月)で、10名以上の試算で使ったプランとは別出典出典 |
| レコル | 公開情報で確認 | 勤怠プランは30名以下で月額最低利用料金3,000円(税抜)出典 |
| 楽楽勤怠 | 確認保留 | 月額30,000円〜(税抜)の記載はあるが、最低利用料金・最低人数の項目は確認保留出典 |
| 奉行Edge 勤怠管理クラウド | 確認保留 | 月額13,080円〜、従業員20ライセンス〜の記載はあるが、最低利用料金・最低人数の項目は確認保留出典 |
最低利用料金・最低人数が今回の調査範囲では確認できずの9製品は、COMPANY 勤怠管理、e-就業OasiS、Edge Tracker 勤怠管理、freee勤怠管理、koiki、Universal 勤次郎、キンタイミライ、ジンジャー勤怠、マネーフォワード クラウド勤怠Plusです。
「公開情報で確認」は、項目に関連する公式ページの記載を確認したという状態です。最低料金と最低人数の両方が、すべてのプランについて確定しているという意味ではありません。表の記載が自社の契約予定プランに適用されるかまで確認してください。
初期費用と最低契約期間の公開状況
月額の試算が予算に収まっていても、導入時の支払額や契約終了の条件によって判断は変わります。導入担当者だけでなく、経理や契約の承認者へ説明する際にも、月額利用料とは別の欄に残す必要があります。
初期費用は15製品、最低契約期間は6製品で記載を確認しました。初期費用の「公開情報で確認」には、金額が明示されている場合のほか、費用が発生することや、特定作業が要見積もりであることを確認した場合も含みます。
23製品の初期費用・最低契約期間の比較表
初期費用か最低契約期間の記載を確認できた15製品と、料金体系の説明で初期費用に触れているジンジャー勤怠を載せました。出典表の「―」は、今回の調査範囲では確認できずを表します。
| 製品 | 初期費用 | 最低契約期間 |
|---|---|---|
| CLOUZA(クラウザ) | 公開情報で確認:初期費用0円、特定の連携ではデータ取り込みの設定費用が発生出典出典 | 公開情報で確認:最低利用期間の設定なし出典 |
| freee勤怠管理 | 公開情報で確認:初期費用無料出典 | ― |
| ICタイムリコーダー | 公開情報で確認:初期費用0円、端末費用は要問い合わせ出典出典 | ― |
| KING OF TIME | 公開情報で確認:システムの初期費用は無料、レコーダーを購入する場合は購入費用が必要出典 | 公開情報で確認:利用期間の制限なし出典 |
| TeamSpirit 勤怠 | 公開情報で確認:初回契約時に初期費用が発生、金額は今回の調査範囲では確認できず出典 | ― |
| キンコン | 公開情報で確認:初期費用0円出典 | ― |
| キンタイミライ | 公開情報で確認:初期費用+月額で、カスタマイズの内容や打刻方式などで金額が異なる出典 | 公開情報で確認:契約期間の縛りなし、解約希望日の3ヶ月前に事前通知出典 |
| ジョブカン勤怠管理 | 公開情報で確認:初期費用・サポート費用無料出典 | 公開情報で確認:最低利用期間の設定なし出典 |
| ジンジャー勤怠 | 初期費用の項目は今回の調査範囲では確認できず、料金体系の説明には「初期費用+月額利用料」の記載あり出典 | ― |
| タッチオンタイム | 公開情報で確認:初期導入費用0円、打刻端末を利用する場合は別途端末費用が必要出典出典 | 公開情報で確認:最低契約期間なし、1ヶ月だけの利用も可出典 |
| ハーモス勤怠 | 公開情報で確認:無料プラン・有料プランとも初期設定費用0円出典 | ― |
| マネーフォワード クラウド勤怠 | 公開情報で確認:初期費用0円の記載がある一方、別の料金体系には導入支援・データ移行を含む初回導入費用の記載があり、対象プランを確認出典出典 | 公開情報で確認:最低利用期間・解約費用なし、途中解約時の返金なし出典 |
| マネーフォワード クラウド勤怠Plus | 公開情報で確認:特定の打刻機の初期設定代行は要見積もりで、導入全体の初期費用は今回の調査範囲では確認できず出典 | ― |
| レコル | 公開情報で確認:初期費用0円出典 | ― |
| 楽楽勤怠 | 公開情報で確認:月額利用料とは別に初期費用が発生、金額は今回の調査範囲では確認できず出典 | ― |
| 奉行Edge 勤怠管理クラウド | 公開情報で確認:エントリーモデルは初期費用0円〜、専用の導入支援サービスは別途費用出典出典 | ― |
初期費用・最低契約期間とも今回の調査範囲では確認できずの7製品は、ADVANCE勤怠クラウド、COMPANY 勤怠管理、e-就業OasiS、Edge Tracker 勤怠管理、koiki、Universal 勤次郎、WiMS/SaaS 勤務管理システムです。
初期費用が無料でも、導入時の支払いは別に確認する
初期費用の欄では、無料・0円・0円〜という記載を確認した製品が11製品あります。ただし、「0円〜」を含み、対象プランや追加作業の条件も異なるため、11製品すべての導入総額が0円という意味ではありません。
ICタイムリコーダー、KING OF TIME、タッチオンタイムでは、初期費用と別に端末やレコーダーの費用を確認する必要があります。出典出典出典 端末を使う予定なら、台数、設置する拠点、既存端末を利用するかを見積もり条件に入れてください。CLOUZA(クラウザ)は特定の連携に伴う設定費用、奉行Edge 勤怠管理クラウドは専用の導入支援サービスの別途費用が記載されています。出典出典 自社で設定する範囲と依頼する範囲を決めてから、その作業が見積額へ含まれているかを確認してください。freee勤怠管理で確認できたのは初期費用無料という記載で、導入支援の費用や条件は今回の調査範囲では確認できず、有償とも無料とも書いていません。出典
最低契約期間がなくても通知期限・返金条件を読む
最低契約期間の設定がない場合も、解約したい日に即日で終了できるかは別の確認です。キンタイミライでは契約期間の縛りがない一方、解約希望日の3ヶ月前に事前通知する条件があります。出典 マネーフォワード クラウド勤怠は最低利用期間・解約費用がないと記載していますが、プランの途中解約時に返金は行わないという条件もあります。出典 年払いを選ぶ際は、月額表示とこの返金条件を一緒に社内へ説明してください。最低契約期間が今回の調査範囲では確認できずの製品では、「最低契約期間は何か月ですか」に加え、「更新日と解約通知期限はいつですか」「途中解約時に未利用分は返金されますか」と聞きます。回答は契約予定のプラン名とともに保存しましょう。
増員・減員の予定は契約前に伝える
50名を超えて増える予定があれば、単価だけでなく、ライセンスを追加する手続きも確認します。導入時点の人数だけで見積もりを取ると、追加する時期や人数の単位が社内計画と合わないことがあります。
キンコンの利用規約には、利用者数を追加する場合の通知期限と追加料金の扱いが記載され、利用期間中の利用者数の減少には対応せず、支払済み料金の返金も行わないとされています。出典 契約期間中に人数が減る可能性がある会社は、適用するプランと人数変更の条件を確認してください。ほかの製品についても、人数の増減が料金へ反映される日、日割りの有無、契約人数を見直せる時期は確認事項として残します。本稿の人数別試算から、途中変更の条件まで推定しないでください。
無料トライアルの確認結果
料金と契約条件で候補を残したら、実際の運用を試せるかを確認します。無料トライアルの目的は、自社の勤務ルールを設定し、従業員の打刻から管理者の確認、給与計算へ渡す集計までを確かめることです。
ここでは、自社条件で絞ると同じ「無料トライアルがある」の判定を使います。期間の長短による順位付けはしていません。
項目の記載と条件の判定は別に読む
無料トライアルの項目は16製品で記載を確認しています。一方、「無料トライアルがある」の判定は、満たす12製品、条件付き3製品、満たさない0製品、今回の調査範囲では確認できず8製品です。
公式ページに記載があっても、条件の判定と一致しない場合があります。その場合は判定を変えず、補足欄へ確認できた内容を示します。
23製品の無料トライアル判定と期間
期間は公式ページの単位を残し、「30日間」と「1ヶ月」を同じ日数へ換算していません。判定を満たす製品でも、期間が今回の調査範囲では確認できずの場合はその旨を書いています。
| 製品 | 無料トライアルがある | 期間・条件・補足 |
|---|---|---|
| ADVANCE勤怠クラウド | 今回の調査範囲では確認できず | ― |
| CLOUZA(クラウザ) | 満たす | 30日間で、オプションを含めたすべての機能を試せるとの記載出典出典 |
| COMPANY 勤怠管理 | 今回の調査範囲では確認できず | ― |
| e-就業OasiS | 満たす | 1か月間無料で試せる出典 |
| Edge Tracker 勤怠管理 | 満たす | 3か月間無料のおためし利用出典 |
| freee勤怠管理 | 条件付き | 「あり」の記載を確認、期間は今回の調査範囲では確認できず出典 |
| ICタイムリコーダー | 満たす | 1ヶ月の無料トライアル出典 |
| KING OF TIME | 満たす | 30日間の無料体験出典 |
| koiki | 今回の調査範囲では確認できず | ― |
| TeamSpirit 勤怠 | 満たす | 自社の要件に沿った検証環境を用意するとの記載で、期間は今回の調査範囲では確認できず出典 |
| Universal 勤次郎 | 今回の調査範囲では確認できず | ― |
| WiMS/SaaS 勤務管理システム | 今回の調査範囲では確認できず | ― |
| キンコン | 満たす | 最大2ヶ月間で、申込月と翌月が無料体験の対象出典 |
| キンタイミライ | 今回の調査範囲では確認できず | ― |
| ジョブカン勤怠管理 | 満たす | 30日間の無料トライアル出典 |
| ジンジャー勤怠 | 今回の調査範囲では確認できず | 判定はこの状態だが、公式ページには1カ月間、有料プランを無料で利用でき、終了後に自動で有料へ切り替わらないとの記載出典出典 |
| タッチオンタイム | 満たす | 30日間の無料トライアル出典 |
| ハーモス勤怠 | 条件付き | 有料プランは1カ月間の無料トライアルで、アカウント発行後に管理画面からお試しを設定、登録人数30名以下の無料プランとは別出典出典出典 |
| マネーフォワード クラウド勤怠 | 条件付き | 1ヶ月無料で1事業者につき1回、期間中は一部利用できない機能があるとの記載出典出典 |
| マネーフォワード クラウド勤怠Plus | 今回の調査範囲では確認できず | ― |
| レコル | 満たす | 30日間で、製品版と同じ機能・画面を試せるとの記載出典 |
| 楽楽勤怠 | 満たす | 現在の勤怠管理システムを稼働させたまま無料トライアルを試せるとの記載で、期間は今回の調査範囲では確認できず出典 |
| 奉行Edge 勤怠管理クラウド | 満たす | 30日間の無料お試し出典 |
表の「―」は、有無・期間とも今回の調査範囲では確認できずを表します。
条件付きの3製品は何を確認すればよいか
freee勤怠管理は、無料トライアルが「あり」という記載を確認していますが、期間は今回の調査範囲では確認できずです。出典 試用開始日を決める前に、終了日、対象プラン、設定作業を含めた期間を聞いてください。ハーモス勤怠は、有料プランのお試しをアカウント発行後に管理画面で設定する流れです。出典 無料プランを使い始めることと、有料プランの機能を試すことを分けて準備します。マネーフォワード クラウド勤怠は、無料トライアルが1事業者につき1回です。出典 すでに社内で利用したことがないかを確認し、試したい機能と担当者の予定をそろえてから申し込みます。
無料プランと無料トライアルを取り違えない
無料プランは、人数や機能などの条件に基づく料金プランです。無料トライアルは、契約前などに一定期間試用する仕組みとして分けて扱います。
ハーモス勤怠の10名・30名を0円とした試算は、有料プランの無料トライアルではなく、登録人数30名以下の無料プランによるものです。出典 ジョブカン勤怠管理にも無料プランの記載がありますが、機能制限があるため、本稿の試算は有料プランの1機能利用で計算しています。出典 30日間の無料トライアルとは別に、継続利用するプランの条件を確認してください。出典
試用では打刻から集計・確認までを一続きで確かめる
無料トライアルの申込前に、自社で試す操作を決めておきましょう。一般的な勤怠管理では、月の合計時間だけでなく、日々の始業・終業の記録が基礎になります。厚生労働省のガイドラインも、労働日ごとの始業・終業時刻を確認・記録し、原則として現認またはタイムカードなどの客観的な記録を基礎とする方法を示しています。(都道府県労働局)
そのうえで、試用時は次の順に確認してください。これは各製品で実施済みの試験結果ではなく、自社で行う確認手順です。
| 確認の流れ | 用意する入力 | 操作 | 判断に使う結果 |
|---|---|---|---|
| 従業員の打刻 | 通常勤務、遅刻、早退など自社の勤務例 | 始業・終業を記録する | 使いたい端末や場所で記録できるか |
| 打刻の修正・確認 | 打刻漏れや修正が必要な例 | 申請し、管理者が確認する | 自社の承認手順で処理できるか |
| 勤務時間の集計 | 休憩、残業、休日などの設定 | 締め日の集計を確認する | 自社が想定した計算と一致するか |
| 給与計算への受け渡し | 現在使っている出力項目・受け渡し形式 | データを出力・照合する | 手作業で残る工程が何か |
| 費用の再確認 | 実際に必要だった機能の一覧 | 対象プラン・オプションを照会する | 試算した料金の範囲で運用できるか |
操作が成立することと、試算したプランの料金に含まれることは別です。試用で必要と分かった機能は、契約前に見積もりの対象へ戻して確認しましょう。
確認できなかった項目の問い合わせ票
ここまでで分かるのは、公開情報に基づく月額の試算と、料金・契約条件の確認状況です。必要な機能を含めた総額や、確認できなかった条件まで確定したわけではありません。

以下の表を使い、候補製品について残った項目を抜き出してください。問い合わせ先へは、同じ人数・同じ機能・同じ利用開始予定日を伝え、回答の前提をそろえます。
問い合わせ前に人数と必要機能を一行でそろえる
最初に、次のような前提文を用意します。
「勤怠管理の対象は30名です。打刻、勤務時間の集計、休暇・申請の承認、シフト管理、現在利用している給与計算ソフトへのデータ受け渡しを検討しています。導入時の費用と継続利用料を、対象プラン名・税区分・支払い方法を付けて教えてください。」 必要のない機能は削り、現時点の人数と増員予定が違う場合は両方を書きます。「従業員30名」だけでは課金対象を判断しにくい場合に備え、登録する人数、打刻する人数、管理者の人数も補足してください。
自社の勤務ルールについては、勤務パターン、締め日、休憩の扱い、シフトの作成担当、給与計算への受け渡し方法を添えます。これらは製品の対応を断定する情報ではなく、見積もりと機能確認の入力条件です。
確認できなかった項目ごとの聞き方
次の表は、今回の確認結果から問い合わせの対象を整理したものです。対象の製品は、本文の各表で確かめられます。すでに候補から外した製品まで問い合わせる必要はなく、残した候補に当てはまる行を使います。
| 確認すること | 対象(本文の表) | 聞き方の例 |
|---|---|---|
| 最低契約期間 | 今回の調査範囲では確認できずの17製品(初期費用・最低契約期間の表で「―」の製品と、表の下の7製品) | 「30名で契約する場合の最低契約期間、更新単位、解約通知期限、途中解約時の精算条件を教えてください」 |
| 最低利用料金・最低人数 | 確認保留の2製品と、今回の調査範囲では確認できずの9製品(最低利用料金・最低人数の表とその下の一覧) | 「30名で利用する場合、月額の最低利用料金、最低契約人数、ライセンスの購入単位はありますか」 |
| 初期費用 | 今回の調査範囲では確認できずの8製品(初期費用・最低契約期間の表) | 「30名の導入で必要な初期費用を、初期設定、データ移行、操作説明、端末費用に分けて教えてください」 |
| 無料トライアル | 判定が今回の調査範囲では確認できずの8製品(無料トライアルの判定表) | 「30名の利用を想定して試せますか。期間、対象プラン、機能の制限、終了後の手続きを教えてください」 |
| 人数別の料金・見積もり | 試算できない13製品(試算できない13製品の表) | 「自社の人数で契約対象となるかを含め、必要機能を満たすプランの基本料金、人数課金、最低利用料金、オプション費用を教えてください」 |
初期費用の記載が確認できた製品でも、金額が要見積もりであったり、対象作業が限定されていたりすれば問い合わせが残ります。同様に、無料トライアルの判定が「満たす」でも、期間や試用範囲が分からなければ追加確認してください。
表記が異なる料金は、対象プランと出典を一緒に確認する
数値が異なる場合、片方を誤りと決めつけず、契約対象や税区分を確認します。次の項目は、そのまま問い合わせの論点として使えます。
| 確認すること | 対象と確認できた記載 | 聞き方の例 |
|---|---|---|
| 最低利用料金の適用範囲 | ジョブカン勤怠管理:勤怠管理のページは2,000円(税抜)、勤怠・給与パックのページは4,000円(税抜)出典出典 | 「30名で勤怠管理のみを利用する場合と、給与計算を含める場合で、適用する最低利用料金とプランを教えてください」 |
| 単価の税区分 | キンコン:料金モデルは1ユーザー220円(税込)、提供会社サイトの記事は1ユーザー月額200円(税区分の記載なし)出典出典 | 「現在の1ユーザーあたりの月額は、税込・税抜でそれぞれいくらですか。30名の見積もりに適用する単価を教えてください」 |
| 税区分の確認 | freee勤怠管理・KING OF TIME:試算で使った料金の税区分は記録なし出典出典 | 「30名の月額見積もりについて、税抜金額・税額・税込金額を分けて教えてください」 |
| 無料・有料の最低利用料金 | ハーモス勤怠:最低利用料金・最低利用人数なしの記載と、有料の月額プラン3,000円(税別)の最低利用料金の記載出典出典 | 「必要な機能を使う場合、無料プランの範囲に入りますか。有料契約になる場合の最低利用料金を教えてください」 |
| 初期費用の対象 | マネーフォワード クラウド勤怠:初期費用0円の記載と、導入支援・データ移行を含む初回導入費用の記載出典出典 | 「30名で検討しているプランについて、初期費用0円の対象と、有償の導入支援・データ移行の範囲を教えてください」 |
ジョブカン勤怠管理の2つの最低利用料金は、製品ページで対象と公式ページの出典を確かめると、問い合わせに添える根拠を整理できます。出典出典
支払い方法・必要機能・端末費用を見積もりへ加える
月額の試算をそのまま最終予算にしないために、次の項目を候補すべてへ同じ形式で尋ねます。
| 確認すること | 見積もり依頼に添える自社条件 | 聞き方の例 |
|---|---|---|
| 支払い方法 | 月払い希望か、年払いも検討するか | 「年払い・月払いそれぞれの利用料、支払日、追加人数分の請求方法を教えてください」 |
| シフト管理 | 作成する担当者、対象人数、作成・変更の流れ | 「提示プランに必要なシフト管理が含まれますか。追加料金があれば内訳を教えてください」 |
| 工数管理 | 勤怠時間とは別に記録したい対象 | 「工数管理を追加する場合のプラン変更、単価、最低利用料金を教えてください」 |
| 給与計算との連携 | 現在の給与計算ソフト、渡す項目、締め日 | 「必要なデータの受け渡し方法と、追加契約・設定費用の有無を教えてください」 |
| 打刻端末 | 利用場所、台数、既存機器の有無 | 「必要な端末の購入費、設定費、送料、継続費用を分けて教えてください」 |
| 人数の増減 | 導入時と増員後の人数、変更予定月 | 「追加・減少を申請できる期限と、料金へ反映される時期を教えてください」 |
機能名だけで確認を終えず、自社が行いたい操作を説明することがポイントです。例えば「給与連携」なら、どの集計項目を、いつ、どの形式で渡すかを伝えます。製品名やプラン名が一致していても、その運用まで確認したことにはなりません。
サポート窓口は連絡手段と利用条件を確認する
サポート窓口は20製品で公開情報を確認し、1製品が確認保留、2製品が今回の調査範囲では確認できずです。電話・メール・チャットの有無に加え、契約予定プランで使えるか、導入時と運用開始後で条件が変わるかを確認します。
楽楽勤怠では、電話での問い合わせは導入支援期間中の約3か月間、または有償のプレミアムサポート契約時が対象と記載されています。出典 窓口の種類だけでなく、利用できる期間と追加契約も見る必要があります。キンタイミライは電話やメールなどで相談できる一方、問い合わせは原則として本部で集約し、各現場の管理者向け窓口の設定は有償対応という記載です。出典 店舗や拠点がある会社は、誰が問い合わせをまとめるかも決めてください。問い合わせ先へは「導入時の設定相談」と「運用開始後の操作相談」を分けて聞きます。サポート料金が基本料金に含まれるか、回答を待つ間に自社で確認できる資料があるかも、運用担当者の判断材料になります。
回答は人数・プラン・税・回答日と一緒に残す
各社の回答がそろったら、金額だけを比較表へ転記せず、前提条件も残します。担当者が変わったときや、稟議の承認者から確認を受けたときに、どの条件で取得した金額かを追えるようにするためです。
社内説明では、公開情報からの試算と、各社から取得した見積もりを分けて示します。試算額に必要な機能の追加費用が含まれていない場合は、その違いも同じ資料に書きます。
承認を求める時点で残っている事項があれば、「契約前に確定する項目」として整理してください。料金が確認できたことを、機能・運用・契約条件のすべてを確認したことへ広げないのが大切です。
自社の人数と条件で候補を絞る
ここまでの表で判断できるのは、自社の人数で月額を試算できる候補、見積もりを取得する候補、契約前に確認が残る項目です。製品の優劣や総合評価を付けるものではありません。
選定を進める際は、人数と必須機能を入力条件にし、料金を計算し、確認できなかった条件を埋める順序で進めます。最終的に必要なのは、自社の運用を満たすプランの見積もりと契約条件です。
自社の人数を式へ当てはめる
10・30・50・100名に当てはまる場合は、試算表の該当する列を出発点にします。それ以外の人数なら、料金の型と境目を確認し、基本料金、含まれる人数、最低利用料金を反映して計算してください。
人数を入れる前に、その人数が登録人数なのか打刻人数なのかを確認します。料金モデルに必要な情報がそろっていなければ、下限価格から推定せず、見積もりへ進みます。試算できた場合も、税区分と支払い方法が確定していない欄は残してください。
比較表で対象プランと契約条件の出典を確認する
次に、23製品の比較表で料金・初期費用・最低契約期間の値と出典を確かめるへ進みます。本稿で試算に使っていないプランや、確認保留となっている項目も、候補ごとに確認してください。
比較表を見る際は、製品名だけでなく対象プランを合わせます。最低利用料金の対象が異なれば、同じ製品でも自社の月額は変わります。初期費用も、システム利用開始時の費用なのか、特定の設定代行の費用なのかを読み分けましょう。
必須条件を選び、条件付きの候補は補足まで読む
料金の前提を把握したら、無料トライアルがあるなどの必須条件を選び、勤怠管理システムを自社条件で絞るを使って候補を残します。
「満たす」だけでなく「条件付き」の中身を確認し、自社で満たせる条件かを判断してください。「今回の調査範囲では確認できず」の候補は、条件を満たさないと決めず、問い合わせで解消できるかを見ます。打刻方法、シフト管理、給与計算との連携などの機能も、この後に自社の運用と照合する作業が残ります。
問い合わせ票で総額と残った条件を確定する
最後に、残した候補へ同じ人数と必要機能を伝え、月額利用料、初期費用、オプション、端末費用、契約期間を確認します。税込の支払額や年単位の予算を比べる場合は、ここで取得する見積もりを基に条件をそろえてください。
本稿の対象はクラウド型の料金・契約条件です。オンプレミス版の料金、打刻端末の購入額、機能差の網羅、公式ページにない値引きや見積額の推定、導入後の効果は扱っていません。
月額を計算できた候補は必要機能と追加費用を確かめ、試算できなかった候補は見積もりを取得することで同じ土台へそろえられます。確認できた金額と条件、確認が残る項目を分けたまま社内へ共有し、自社が契約する人数・プラン・支払い方法で判断してください。
