選び方ワークフローシステム

Googleでワークフローを無料で作るには|手作りの限界と連携できる12製品

Googleのフォームとスプレッドシートで無料で作れるワークフローは申請の受付と記録まで。分岐・代理承認・操作履歴が要るときに確かめる条件と、Googleと連携できる12製品の連携の中身・無料プラン・無料トライアル・料金を公式ページから解説します。

Googleでワークフローを無料で作る方法と限界を確かめる記事の表紙、オフィスで男性がノートパソコンに向かって考えている

この記事の製品に関する記述は、SaaS Facts が各社の公式ページから確認した事実にもとづきます(確認日 2026年10月7日)。 文中の「根拠」から製品ページへ移ると、その事実の公式ページの出典と確認日を確かめられます。確認できなかった項目は、機能の非対応や情報の非公開を意味しません。

目次
  1. Googleのフォームとスプレッドシートで無料でできるのは、受付と記録まで
  2. 手作りで困る点と、ワークフロー製品で確かめる条件
  3. Googleと連携できるワークフロー製品は12製品、連携の中身は3種類
  4. Googleと連携し、無料で試せる8製品
  5. 無料で試した後にかかる料金と契約の条件
  6. よくある質問
  7. まとめ

GoogleフォームとGoogleスプレッドシートをすでに利用できる環境なら、追加費用をかけずに申請を受け付け、回答を記録するところから始められます。(フォームの回答の保存先を選択する)承認経路の分岐・差し戻し・代理承認・あとから書き換えられない操作履歴・申請ごとの閲覧権限が必要なら、Googleと連携するワークフロー製品を無料で試し、自社の運用を再現できるか確かめてください。SaaS Factsのワークフローシステム21製品を調べたところ、Googleのサービスとの連携を公開情報で確認できたのは12製品で、この12製品のうち無料プランの記載があるのはジョブカンワークフローの1製品、無料トライアルの判定が「満たす」「条件付き」なのは10製品です。根拠ただし、Googleの標準ツールで使える機能や範囲は契約プランなどで異なるため、公式ヘルプでの確認が必要です。(Googleドライブ内のファイルの承認を得る)以下は2026年10月4日〜8日時点(日本時間)の公式ページに基づく整理で、対象はSaaS Factsの21製品であり、国内市場全体ではありません。

申請と承認の仕組みを社内で構築する企業では、承認経路が複雑になるほど、手作りの仕組みを直す作業と時間が担当者の負担として残るかどうかが、検討のときの課題になります。

Googleのフォームとスプレッドシートで無料でできるのは、受付と記録まで

承認処理を追加で作り込まない場合、手作りの出発点は「申請を受け付け、一覧に記録する」ことです。Googleフォームを申請の入口、Googleスプレッドシートを回答の保存先として使う組み合わせが基本になります。(フォームの回答の保存先を選択する)

ここでいうGoogleのグループウェアとは、会社で契約する、Gmail・Googleカレンダー・Googleドライブなどをまとめたサービスを指します。まず管理者に契約内容を確認し、どの道具を業務で利用できるかをそろえましょう。

自作で処理を追加する道具にはApps Script(GAS)があります。Googleの各アプリをつなぐ処理やメール通知などを、コードで作り込むための開発環境です。(Google Apps Scriptの概要)また、ファイルに承認を求める機能や、ノーコードでアプリを作るAppSheetもありますが、申請の受付、ファイルの確認、業務アプリの開発では役割が異なります。(Googleドライブ内のファイルの承認を得る)(AppSheetの使用を開始する)

受付後の確認を担当者が行う運用で足りるなら、まず受付と記録を整える選択があります。一方、承認者を自動で変えたい、担当者の異動後も同じ運用を続けたい場合は、作成だけでなく変更・保守を誰が担うかまで決める必要があります。以下では作成手順やコードではなく、手作りを続けるか、製品を試すかの判断条件を整理します。

手作りで困る点と、ワークフロー製品で確かめる条件

分岐・代理承認・操作履歴・閲覧権限などを運用の必須条件にするなら、その条件を満たす製品を試す判断材料にできます。まず自社の申請について、承認の段数、金額や部署による承認者の違い、利用人数を整理してください。

ワークフローシステム21製品を8の条件で確認した結果を、条件を満たす・条件付き・満たさない・確認できずの内訳で横棒に並べた図。
8条件の確認結果。「自社条件で絞る」で使う判定を条件ごとに集計。

次の表はSaaS Factsの条件別判定を集計したものです。「Googleと連携する12製品」は次節で紹介する製品を指し、事実の印は各判定の根拠となった公式記載の例です。

手作りで困ること 製品で確かめる条件 21製品で確認できた数 Googleと連携する12製品での数
金額や部署で承認者を変えたい 申請内容で承認経路を自動分岐できる 満たす15・条件付き2 満たす9・条件付き2。根拠根拠
不在の承認者の代わりに承認したい 代理承認できる 満たす7・条件付き8 満たす6・条件付き5。根拠根拠
誰がいつ承認したかを後から確かめたい 申請の操作履歴を記録できる 満たす4 満たす4。根拠
申請ごとに見られる人を限りたい 申請内容の閲覧権限を設定できる 満たす12・条件付き2 満たす8・条件付き2。根拠根拠
ログインを会社のIDでまとめたい SAMLによるSSOに対応 満たす5・条件付き4 満たす3・条件付き3。根拠根拠
他のシステムへデータを渡したい 公開APIで外部システムと連携できる 満たす5・条件付き5 満たす4・条件付き3。根拠根拠
契約前に無料で試したい 無料トライアルがある 満たす13・条件付き4 満たす7・条件付き3。根拠根拠
合わなければすぐやめたい 最低利用期間の制約がない 満たす0(満たさない2) 満たす0(満たさない2)。根拠根拠

数に含まれない製品は、条件を判断できる記載を確認できなかったもので、機能がないという意味ではありません。差し戻しや引き戻しはこの8条件とは別に、比較表の「承認時にできる操作」で確かめてください。

最低利用期間については、ジョブカンワークフローの公式ページのよくある質問に、最低利用期間は「ございません」と記載されています。根拠 この記載は上表の条件別判定には反映されていないため、集計の判定は変えず、個別の公式記載として補足します。

Googleと連携できるワークフロー製品は12製品、連携の中身は3種類

連携を確認した12製品は、ログイン、ユーザー・組織情報、アプリとのデータのやり取りに分けて見ると、自社で何を試すべきかが分かります。以下の分類には重複があります。

  • Googleアカウントでログインする:5製品。 グルージェントフローはGoogleアカウントと連携したシングルサインオン、ストリームラインはGoogleのグループウェアのID・パスワードでのログインに対応しています。根拠根拠 X-point CloudはOpenID認証、コラボフローはSAML認証の対応IdPとしてGoogleのグループウェアを記載し、HUEワークフローはGoogle認証によるSSOを記載しています。根拠根拠根拠
  • Googleのユーザー・組織情報と連携する:5製品。 グルージェントフローはアカウント・組織情報の利用と同期、ジョブカンワークフローはユーザ情報・グループ情報の同期、スタイルフローは組織・社員情報の連携を記載しています。根拠根拠根拠 rakumo ワークフローはアカウント連携、キックフローは事前の同意に基づくディレクトリからの利用者の自動招待です。根拠根拠
  • Googleのアプリとデータをやり取りする:7製品。 グルージェントフローはGmailへの確認・承認依頼の自動送信、添付ファイルのGoogleドライブへの自動保存、Googleスプレッドシートへの自動出力、Googleドキュメントの自動生成を記載しています。根拠 キックフローはGoogleのチャットでの通知・承認と、添付ファイルのGoogleドライブへの自動保存です。根拠 rakumo ワークフローはGoogleドライブのファイルリンクの添付と、Googleスプレッドシートのマスターデータによる選択肢の絞り込みを記載しています。根拠 ストリームラインはGoogleドライブのファイル添付、シヤチハタクラウドはGoogleドライブなどからのファイルの取込み・保管です。根拠根拠 クエステトラはGoogleフォームなどからのプロセス開始、ExchangeUSE ZEROはGoogleフォームの入力からREST APIで申請書を自動起票する例を記載しています。根拠根拠

重複を除くと12製品で、ログインかユーザー・組織情報の連携に分類したのは9製品です。ログインの共通化が目的なら認証を、異動時の管理を減らしたいなら組織情報の扱いを試してください。表1のSAML対応や公開APIの判定だけで、Googleとの連携方法まで決まるわけではありません。

Googleと連携し、無料で試せる8製品

Googleアカウントでのログインかユーザー・組織情報の連携があり、無料トライアルまたは無料プランで試せる候補は8製品です。前節の9製品から、無料トライアルの判定が「満たす」「条件付き」、または無料プランの記載がある製品を選びました。

ワークフローシステム21製品について、申請内容で承認経路を自動分岐できる・代理承認できる・申請の操作履歴を記録できる・申請内容の閲覧権限を設定できる・SAMLによるSSOに対応・公開APIで外部システムと連携できる・無料トライアルがある・最低利用期間の制約がないの確認結果を製品ごとに示した表の図。条件を満たすと確認できたのは申請内容で承認経路を自動分岐できるは15製品、代理承認できるは7製品、申請の操作履歴を記録できるは4製品、申請内容の閲覧権限を設定できるは12製品、SAMLによるSSOに対応は5製品、公開APIで外部システムと連携できるは5製品、無料トライアルがあるは13製品、最低利用期間の制約がないは0製品。
8条件を製品ごとに確認した結果。

表2の並び順は「無料プランあり→無料トライアルが満たす→条件付き」で、同じ区分の中は製品名の順(英字→五十音)です。料金欄は公式記載の抜粋であり、課金単位のない金額を月額や人数単価に読み替えていません。

製品 Googleとの連携 無料トライアル 無料プラン 有料の料金の記載
ジョブカンワークフロー ユーザ・グループ情報の同期。根拠 満たす・30日間。根拠 0円/月。根拠 1ユーザ300円。根拠
HUEワークフロー Google認証のSSO。根拠 満たす・30日間。根拠 — 月額プラン(後払い)300円。根拠
rakumo ワークフロー アカウント連携・ドライブ・スプレッドシート。根拠 満たす・30日間。根拠 — 1ユーザー月額500円(年間契約・税抜)。根拠
キックフロー ディレクトリ連携・チャット・ドライブ。根拠 満たす・30日間。根拠 — 月額は個別見積もり・50IDから。根拠
コラボフロー SAML認証のSSO。根拠 満たす・30日間。根拠 — スタンダード:月額 ¥500 / 1ユーザー(税別)。根拠
ストリームライン Googleのグループウェア版のログイン・ドライブ。根拠 満たす・30日間。根拠 — Basic:1ユーザー月額300円(年間契約・税抜)。根拠
X-point Cloud OpenID認証のSSO(オプション)。根拠 条件付き・30日。根拠 — 基本サービス20,000円(1契約あたり)と500円(1ユーザーあたり)。根拠
スタイルフロー 組織・社員情報の連携。根拠 条件付き・1ヶ月間。根拠 — 1ユーザー月額350円。根拠

—は今回の調査範囲では確認できず(非対応という意味ではありません)。

前節の9製品のうち表2に入らなかったグルージェントフローは、ログイン・組織情報・Gmail・ドライブなどとの連携の記載がありますが、無料トライアルの判定は今回の調査範囲では確認できず、最低利用期間は1年間です。根拠 また、クエステトラ・シヤチハタクラウド・ExchangeUSE ZEROは、今回アプリとのデータのやり取りを根拠に分類したため、この表には含めていません。根拠根拠根拠 試用では、普段の申請を一つ選び、自社のGoogleアカウントでのログインや組織情報の連携から、申請・承認・記録の確認まで通してください。機能の有無だけでなく、自社の承認者と閲覧者を正しく設定できるかが候補を残す基準です。

無料で試した後にかかる料金と契約の条件

有料で継続する前には、表示された料金に加えて、最低人数・契約単位・最低利用期間・基本料金を確認してください。無料トライアルがあることと、少人数や短期間で契約できることは別の条件です。

ワークフローシステム21製品の12項目について、公開情報で確認できた製品数、確認保留、今回の調査範囲では確認できなかった製品数を横棒で並べた図。
12項目の公開状況。横棒は21製品の内訳で、確認できた製品数の多い順。

ジョブカンワークフローは1ユーザ300円で、初期費用・サポート費用・月額固定費は発生しないと記載されています。根拠 コラボフローは最低5ユーザー、最低2か月からの利用です。根拠 キックフローは50IDから契約でき、月額は利用構成に応じた個別見積もりとなります。根拠 rakumo ワークフローのトライアルはGoogleのグループウェアを導入済みの会社が対象で、100IDまで試用でき、終了後に自動で有料プランへ移行しません。根拠 rakumo ワークフローのGoogleのグループウェア版の料金案内には、利用にはGoogleのグループウェアの有料版が必要で、契約は12ヶ月単位と記載されています。根拠 キックフローのトライアルはエンタープライズプランと同等の環境で、作成した申請フォーム・承認経路・組織図などのデータを契約後も引き継げます。根拠 ストリームラインは申し込みから30日間無料で、継続利用には別途契約が必要です。根拠 X-point Cloudは人数に応じた料金のほかに、1契約あたりの基本サービス料金がかかります。根拠 X-point CloudのGoogleのグループウェアとの連携(シングルサインオンなど)はオプションとして案内されているため、本体料金と連携の費用を分けて確認してください。根拠 料金の単位や最低条件がそろっていないため、表の金額をそのまま安い順に比べることは避けましょう。21製品の比較表で料金・最低利用条件・承認時にできる操作と出典を確認すると、表に載せていない候補も同じ項目で確認できます。

よくある質問

次の5点は、Googleの標準ツールで始める場合と、連携製品を試す場合で確認先が分かれる事項です。

Googleのグループウェアの承認機能だけで稟議を回せますか?

まず、承認の対象がファイルなのか、申請内容に応じて経路が変わる業務なのかを分けてください。Googleドライブの承認機能はファイルに承認を求めるもので、利用できる範囲は公式ヘルプで確認が必要です。(Googleドライブ内のファイルの承認を得る)金額や部署による分岐が必要なら、表1の「申請内容で承認経路を自動分岐できる」を起点に、自社の稟議を再現できる候補を探してください。

個人の無料のGoogleアカウントでも作れますか?

個人のGoogleアカウントでも、フォームを作り、回答をスプレッドシートへ保存する構成から始められます。(Googleフォームの使い方)会社の申請に使う場合は、会社が管理するアカウントで運用するか、管理者と先に決めてください。連携製品には、rakumo ワークフローのように、トライアルはGoogleのグループウェアを導入済みの会社が対象で、利用には有料版が必要と案内しているものがあります。根拠

AppSheetは無料で使えますか?

AppSheetはノーコードでアプリを作るサービスですが、会社の申請業務を無料で継続運用できるかは、用途や契約条件を確認しないと判断できません。(AppSheetの使用を開始する)(AppSheetを無料で使用する)試作と社内での本運用を分け、必要な機能と利用者の条件を公式ヘルプに照らしてください。ここでは対象プランや上限の数値は扱いません。

Google Cloudの「Workflows」とは違うものですか?

Google CloudのWorkflowsは、定義した順序でクラウド上のサービスやAPIの処理を実行する基盤で、承認を含む業務の流れの自動化にも使えますが、処理の流れは自分で定義する前提です。(Workflowsの概要)申請書の受付から承認者への回付までを画面で設定するワークフロー製品とは、位置づけが異なります。総務や情シスが申請・承認の仕組みを選ぶなら、受付と記録の手作りで足りるか、表1の条件が必要かを先に判断してください。

無料プランと無料トライアルはどう違いますか?

無料プランは利用期限を区切った試用ではなく、料金を支払わずに利用するプランで、無料トライアルは一定期間試す仕組みです。今回、無料プランの記載を確認できたジョブカンワークフローの表示は0円/月です。根拠 ただし、この金額だけでは利用できる機能の範囲まで判断できないため、無料で続ける場合は公式ページで対象機能を確かめてください。

まとめ

受付と記録が目的なら、GoogleフォームとGoogleスプレッドシートを使う構成から始められます。(フォームの回答の保存先を選択する)分岐・代理承認・操作履歴・閲覧権限が必要なら、表1で必要条件を決め、表2から試用候補を選んでください。ワークフローシステムを自社条件で絞るで候補を残したうえで、自社のGoogleアカウント・組織との連携と、実際の申請から承認までを確認しましょう。試用で運用を確かめ、継続前に必要人数、契約期間、連携を含めた費用を各社の見積もりで確認してください。

この記事が根拠にした公式ページ(36件・12製品)

公式ページのURLと確認日は、製品ページの各項目に載せています。

Googleでワークフローを無料で作るには|手作りの限界と連携できる12製品|SaaS Facts