AI議事録・文字起こしツールの導入を検討する企業が、問い合わせや商談を始める前に、公開情報だけでどこまで選定を進められるか。本レポートでは、国内で提供される32製品について、料金、解約条件、API、データ保存方針など12項目の公開状況を、公式公開ページから確認しました。調査結果、前回からの変更、公開情報で確認できなかった項目をまとめます。
1. 要約
料金を公式ページで確認できた製品は32製品中26製品(81%)でした。一方、最低契約期間を確認できたのは9製品(28%)にとどまり、解約条件は13製品(41%)でした。契約に関する情報は、料金に比べて公開が進んでいません。
会議音声・文字起こしデータの保存場所を確認できたのは14製品(44%)でした。このうち2製品では、セキュリティページと利用規約の記載が一致していない状態を確認し、提供企業へ事実確認を依頼しています。
2. 調査の背景
AI議事録ツールは会議音声という機密性の高いデータを扱うため、データの保存場所、保持期間、AI学習への利用有無が選定の重要条件になります。ところが、これらの情報が問い合わせ後まで分からない製品が少なくありません。本調査は、公開状況を同じ項目で確認し、買い手が問い合わせ前に判断できる範囲を明らかにすることを目的としています。
3. データ保存方針の公開状況
データ保存場所を公式ページで確認できたのは14製品でした。国内保管を明記していたのは9製品、海外を含む記載は5製品です。2製品では、セキュリティページと利用規約で記載が一致していない状態を確認しました。SaaS Factsはどちらか一方を採用せず、両方の記載を製品ページに提示しています。
顧客データのAI学習利用について方針を確認できたのは11製品(34%)でした。学習に「利用しない」と明記した製品は8製品、オプトアウト方式は3製品です。残る21製品は、公式公開ページでは方針を確認できませんでした。確認できないことは、学習に利用されることを意味しません。
4. 前回調査からの変更
2026年7月の予備調査と比較して、3製品で公開情報の増加を確認しました。SLA・障害情報ページの新規公開が1件、APIドキュメントの公開が1件、解約条件の利用規約への明記が1件です。個別の変更内容は各製品ページの更新履歴に記録しています。
調査方法と対象範囲
2026年7月22日〜8月10日に、各製品の日本語公式公開ページ(料金ページ、利用規約、ヘルプ、APIドキュメント、セキュリティページ等)を確認しました。取得したページはURL・取得日時とともに保存しています。調査対象は、カテゴリの必須条件を満たすことを確認できた国内提供の32製品であり、市場のすべての製品を網羅するものではありません。詳細は調査方法をご覧ください。
この調査で判断していないこと
本調査は公開情報の確認状況を扱うものであり、製品の総合品質、導入後の成果、すべての契約条件を保証するものではありません。「公式ページで確認できず」は、機能がないことや品質が低いことを意味しません。
訂正窓口
掲載内容に誤りや更新がある場合は、根拠となる公式公開URLとともに情報の訂正・再確認からお知らせください。掲載料や契約の有無にかかわらず受け付けます。
データ
出典:SaaS Facts(saasfacts.jp)「国内AI議事録ツール32製品を調査。料金・解約条件・API・データ保存方針の公開状況」2026.09.01発行