選び方給与計算ソフト

給与計算ソフトで社会保険の電子申請|e-Gov直接申請を確認できたのは2製品

社会保険の届出をe-Govへ直接電子申請できる給与計算ソフトはどれか、19製品の公式ページで調査。直接申請を確認できた2製品とオプション・別製品が前提の2製品を示し、残る15製品への問い合わせ項目と電子証明書・GビズIDも整理(2026年10月時点)。

給与計算ソフトで社会保険を電子申請できる?e-Gov直接申請と追加契約を19製品で調査(ICカードリーダーをつないだノートパソコンで電子申請するオフィスの机)

この記事の製品に関する記述は、SaaS Facts が各社の公式ページから確認した事実にもとづきます(確認日 2026年10月8日)。 文中の「根拠」から製品ページへ移ると、その事実の公式ページの出典と確認日を確かめられます。確認できなかった項目は、機能の非対応や情報の非公開を意味しません。

目次
  1. e-Govへ直接申請できると判定された給与計算ソフトは19製品中2製品
  2. 19製品の判定と電子申請についての公式ページの記載
  3. 直接申請・オプション契約・別製品経由の違い
  4. 判定は確認できずでも、公式ページに記載がある5製品
  5. 算定基礎届・月額変更届と年度更新への対応
  6. e-Gov側で必要になるもの:電子証明書とGビズID
  7. 導入前に各社へ確かめる問い合わせ票
  8. 比較表と「自社条件で絞る」で候補を残す

給与計算ソフトから社会保険の届出をe-Govへ直接電子申請することを選定条件にすると、SaaS Factsの19製品の確認結果で「満たす」と判定されたCOMPANY 給与計算と社労夢が、まず候補に残ります。出典出典出典 調査の根拠は、2026年10月7日〜8日時点の公式ページです。条件別の判定は2026年10月9日の再確認結果を用いています。電子申請の記載があっても、本体から送るのか、オプションや別サービスを使うのかは分けて確認する必要があります。

給与計算の結果を届書へ転記する手間を減らしたい会社の担当者向けに、以下では19製品の判定、申請経路、算定基礎届・月額変更届と年度更新の公開状況を示します。候補を残した後に各社へ相談・確認する項目は、末尾の問い合わせ票にまとめました。

e-Govへ直接申請できると判定された給与計算ソフトは19製品中2製品

条件は「社会保険の届出をe-Govへ直接申請できる」です。19製品の内訳は、満たす2製品・条件付き2製品・満たさない0製品・確認できず15製品でした。

給与計算ソフト19製品について、社会保険の届出をe-Govへ直接申請できるの確認結果を製品ごとに示した表の図。条件を満たすと確認できたのは社会保険の届出をe-Govへ直接申請できるは2製品。
「社会保険の届出をe-Govへ直接申請できる」を製品ごとに確認した結果。
  • 満たす(2製品):COMPANY 給与計算は本体から直接e-Govへ、社労夢はe-Gov API連携で、社会保険の届出を電子申請できることを公開情報で確認しています。出典出典出典
  • 条件付き(2製品):ジンジャー給与は社保手続きオプションの契約、弥生給与 Nextは同シリーズの労務管理製品を使う経路が前提です。出典出典出典
  • 満たさない(0製品):今回、この条件で該当する製品はありません。
  • 確認できず(15製品):直接申請の条件を満たすかは、今回の調査範囲では確認できずという結果です。製品名は次の比較表に示します。

「確認できず」の15製品のうち、給与奉行クラウド、PCAクラウド 給与、マネーフォワード クラウド給与、freee人事労務、フリーウェイ給与計算の5製品には、電子申請に関する公式ページの記載があります。出典出典出典出典出典 記載があることと、指定した条件への判定は別です。記載の対象が社会保険か労働保険か、申請に使う製品は何かを、後の節で製品ごとに示します。

先に決めるのは、どこまで給与計算ソフトで行いたいか

選定前に、「給与データの集計」「届出データの作成」「e-Govへの送信」「申請後の状況確認・公文書の取得」のうち、自社がソフト上で行いたい範囲を書き出します。送信までを必須にするなら、ファイル出力の説明だけで候補を確定せず、申請画面と契約の範囲まで確認しましょう。

追加契約を含めて検討する場合は、給与計算に使う製品と、実際に申請する製品を別欄に記録してください。同じ提供元のサービスでも、見積もりを依頼するときには、それぞれの利用条件を明らかにする必要があります。

19製品の判定と電子申請についての公式ページの記載

判定の4区分と、公式ページの公開状況を読み分ける

次の表は、条件「社会保険の届出をe-Govへ直接申請できる」に対する確認結果です。「満たす」は条件に合う根拠を確認したもの、「条件付き」はオプションや別製品などの前提があるものを指します。「満たさない」は条件に合わないと確認したもの、「確認できず」は判定を確定できていないものです。

判定はSaaS Factsの確認結果をそのまま掲載し、右欄の文章を読んで独自に変更していません。右欄は、電子申請に関する公式ページの記載を、対象や前提条件を残して要約したものです。

判定順に並べた19製品の比較表

「満たす→条件付き→確認できず」の順に並べ、同じ判定の中では調査データの製品順としています。価格や製品の評価による順位ではありません。事実の印は確認できた記載に付け、根拠となる事実がない欄には付けていません。

製品 判定 電子申請についての公式ページの記載
COMPANY 給与計算 満たす 作成した届出データを、本体から直接e-Govへ電子申請できる。出典
社労夢 満たす e-Gov API連携電子申請とマイナポータル電子申請を備える。出典
ジンジャー給与 条件付き 社保手続きオプションを契約すると、e-Govを使った電子申請まで行える。出典
弥生給与 Next 条件付き 同シリーズの労務管理製品が、e-Gov・マイナポータルとAPI連携して社会保険・労働保険の手続きを行うとの記載がある。出典出典
CYBER XEED 給与 確認できず 今回の調査範囲では確認できず。
freee人事労務 確認できず スタータープランの機能に「社保の電子申請」の記載がある。出典 申請経路は今回の調査範囲では確認できず。
KING OF TIME 給与 確認できず 今回の調査範囲では確認できず。
PayBook(ペイブック) 確認できず 今回の調査範囲では確認できず。
PCAクラウド 給与 確認できず 「CSV添付方式」に加え、「e-Gov API」による電子申請に対応するとの記載がある。出典
Socia給与 確認できず 今回の調査範囲では確認できず。
コラボクラウド給与 確認できず 今回の調査範囲では確認できず。
ジョブカン給与計算 確認できず 確認保留。
スマレジ・タイムカード 確認できず 今回の調査範囲では確認できず。
ハーモス給与 確認できず 今回の調査範囲では確認できず。
フリーウェイ給与計算 確認できず 公式FAQは、労働保険申告書の電子申請に「対応していません」と回答している。出典 社会保険の届出は今回の調査範囲では確認できず。
マネーフォワード クラウド給与 確認できず 「社会保険の電子申請」に、同じ提供元の社会保険手続きの別サービスを示す注記がある。出典
レコル 確認できず 今回の調査範囲では確認できず。
円簿給与 確認できず 今回の調査範囲では確認できず。
給与奉行クラウド 確認できず 本体から直接、電子申請から公文書ダウンロードまで行えるとの記載がある(電子証明書の用意が必要)。出典

電子申請の記載9製品と、直接申請の判定2製品は別の集計

「社会保険・労働保険の電子申請」という項目の公開状況は、公開情報で確認9製品、確認保留1製品、今回の調査範囲では確認できず9製品です。この集計は、機能があるという肯定的な記載だけを数えたものではありません。

たとえばフリーウェイ給与計算の「公開情報で確認」は、労働保険申告書の電子申請についてのFAQの回答を数えたものです。出典 公開状況は「その項目について確認できる情報があるか」、条件別の判定は「指定した条件を満たすと確認できるか」を示します。

直接申請・オプション契約・別製品経由の違い

届出データをPDFや電子申請用CSVで作成・出力する機能と、e-Govへ送信する機能は別のものです。「電子申請用」という表現があっても、作成したファイルを誰が、どの画面から送るのかまで読み取る必要があります。

申請に使う製品と契約を経路ごとに整理する

公式ページに経路の記載がある製品を、記載の文言で区分しました。条件の判定は括弧内に併記しています。

公式ページに記載された経路 該当製品(条件の判定)
本体から直接e-Govへ申請、またはe-Gov API連携 COMPANY 給与計算(満たす)、社労夢(満たす)出典出典
社保手続きオプションの契約 ジンジャー給与(条件付き)出典
同シリーズの労務管理製品 弥生給与 Next(条件付き)出典
同じ提供元の社会保険手続きの別サービス マネーフォワード クラウド給与(確認できず)出典
本体からの直接申請やe-Gov APIの記載があり、判定は確認できず 給与奉行クラウド(確認できず)、PCAクラウド 給与(確認できず)出典出典
経路の記載は今回の調査範囲では確認できず、または確認保留 上記以外の12製品。うちfreee人事労務は「社保の電子申請」の記載まで、フリーウェイ給与計算は労働保険申告書についての回答までを確認。出典出典

本体からe-Govへ直接申請できる2製品

COMPANY 給与計算は、作成した届出データを本体から直接e-Govへ電子申請する仕組みです。出典 手続状況の確認、公文書の取得、申請の取り下げや再申請も本体上で行えると説明されています。出典 給与データを作る担当者と申請状況を追う担当者が異なる場合は、申請後に誰が状況を確認し、公文書を保管するかまで決めておくと、問い合わせる範囲が明確になります。対象プランや認証方式の詳細は「今回の調査範囲では確認できず」です。

社労夢は、社会保険手続きの書類作成、e-Govへの提出書類の電子申請、マイナポータルを使う健康保険組合への電子申請を案内しています。出典 従業員の資格取得・喪失などについては、ワンクリックで電子申請が完了するとの記載があります。出典 高年齢雇用継続給付・育児休業給付・介護休業給付の電子申請や、産休・育休関係の各種印刷・電子申請も挙げられています。出典出典 一方、公式ページでは社労士事務所向けシステムとして説明されているため、企業が自社で使う想定か、委託先の社労士事務所と連携する想定かを先に整理してください。出典 自社の担当者が行う操作と、社労士に任せる操作を分けたうえで、提供形態を問い合わせるのが具体的です。

オプション契約や同シリーズの別製品が前提の2製品

ジンジャー給与では、計算結果から算定基礎届・月額変更届を自動作成し、PDFや電子申請のフォーマットに対応したCSVで出力できると説明されています。出典 e-Govを使った電子申請まで行う前提は、社保手続きオプションの契約です。出典 見積もりでは、給与計算の契約範囲に社保手続きオプションが含まれているかを確認してください。オプション料金は「今回の調査範囲では確認できず」です。

弥生給与 Nextの公式ページでは、社会保険・労働保険の手続きを同シリーズの労務管理製品で行い、e-Gov・マイナポータルとAPI連携する構成が説明されています。出典 その労務管理製品の機能として、算定基礎届・月額変更届などの書類作成と、作成書類の電子申請が挙げられています。出典 弥生給与 Nextと労務管理製品とのAPIによるデータ連携も公開情報で確認できます。出典 ただし、どの契約・プランに労務管理製品が含まれるか、追加契約が必要な場合の料金は「今回の調査範囲では確認できず」です。

API提供の記載だけでe-Govへの申請対応を判断しない

API提供の項目は、公開情報で確認9製品、確認保留1製品、今回の調査範囲では確認できず9製品でした。この件数は、e-Govへの電子申請に対応する製品数とは異なります。

ジョブカン給与計算には、同シリーズの労務管理製品とAPI連携し、従業員情報や事業所情報を同期する記載があります。出典 KING OF TIME 給与には、外部サービスとの連携やWEB API公開の記載があります。出典 e-Govへの届出送信は、別に確認する項目です。

確認するときは、APIの接続先を「e-Gov」「同シリーズの労務管理製品」「その他の外部サービス」に分けて質問してください。何と何をつなぎ、どの情報を受け渡すかが分かれば、申請までの作業のうち、公開情報で確認した部分と問い合わせが必要な部分を区別できます。

判定は確認できずでも、公式ページに記載がある5製品

次の5製品は、電子申請に関する記載を公開情報で確認した一方、条件別の判定は「確認できず」です。ここでは公式ページの記載を示しますが、判定は変えず、判定がそうなった理由も推測しません。届出ごとの記載は、後の「算定基礎届・月額変更届と年度更新への対応」の節にまとめています。

PCAクラウド 給与は、e-Gov APIの記載と契約条件を照合する

PCAクラウド 給与の公式ページには、「算定基礎届・月額変更届などの社会保険や雇用保険の『CSV添付方式』に加え、『e-Gov API』による電子申請に対応しております」との記載があり、健康保険組合の電子申請用に「マイナポータルAPI」にも対応すると書かれています。出典 公式ページの導入事例には、算定基礎届や月額変更届の電子申請を行っている利用企業の例として、「e-Gov/マイナポータルを利用した電子申請に対応しており、クリック一つで直接送信できる」との説明があります。出典 FAQには、算定基礎届や月額変更届のe-Gov用ファイルを作成できるとの説明もあります。出典

これらの記載があっても、条件別の判定は「確認できず」のままです。 問い合わせでは検討中の提供形態・プランを明示し、自社が提出する届出をe-Gov APIで本体から直接送信できるか、追加契約があるかを確認してください。導入事例に出てくる使い方を、そのまま自社の契約条件として扱わないようにします。

給与奉行クラウドは、電子証明書の要件と対象プランを確かめる

給与奉行クラウドには、本体から直接、電子申請から公文書ダウンロードまで行えるとの記載があります。出典 同じページは、別途インターネット環境と電子証明書の用意が必要であることも明記しています。出典 電子申請の対象プランは「今回の調査範囲では確認できず」です。契約予定のプラン名を伝え、届出の送信から公文書の取得までをどの契約範囲で利用できるか、対応する電子証明書の条件とあわせて確認しましょう。

マネーフォワード クラウド給与は、別サービスの注記を確認する

マネーフォワード クラウド給与の「社会保険の電子申請」には、同じ提供元の社会保険手続きの別サービスを示す注記があります。出典 ここで確認できるのは別サービスで申請する構成で、本体から直接申請するとの記載としては扱いません。出典 料金ページには他サービスとのAPI・CSV連携の記載がありますが、電子申請に使う別サービスへ渡せる給与データの項目や、申請までに必要な操作は「今回の調査範囲では確認できず」です。出典

問い合わせでは、別サービスの利用が現在の契約に含まれるか、追加契約と料金が発生するかを確認してください。そのうえで、データを渡す方法、申請書を作成・確認する画面、e-Govへ送る画面をそれぞれ回答してもらいます。

freee人事労務は、プランの記載から申請経路を追加確認する

freee人事労務では、スタータープランの機能に「社保の電子申請」と記載されています。出典 e-Govへ直接送信する経路、対象となる届出の一覧、認証方式は「今回の調査範囲では確認できず」です。

問い合わせでは、この記載を起点に「算定基礎届」「月額変更届」「賞与支払届」「資格取得届」など、自社で必要な届出を具体的に挙げて確認します。「社保の電子申請」という機能名だけで年度更新まで含まれると判断せず、労働保険の届出は別の質問にしてください。

フリーウェイ給与計算の否定的な回答は、労働保険申告書に限る

フリーウェイ給与計算の公式FAQは、労働保険申告書の電子申請について「対応していません」と回答しています。出典 この回答の対象を、社会保険の電子申請全般に広げてはいけません。社会保険の届出をe-Govへ直接申請できるかは「今回の調査範囲では確認できず」です。

算定基礎届・月額変更届と年度更新への対応

社会保険の算定・改定と、労働保険の年度更新を分ける

算定基礎届は、健康保険・厚生年金保険の標準報酬月額を定期的に決め直す「定時決定」に関わる届出です。(日本年金機構「定時決定(算定基礎届)」) 月額変更届は、昇給・降給などで報酬が変わり、所定の要件を満たす場合の「随時改定」に関わります。(日本年金機構「随時改定(月額変更届)」)

労災保険と雇用保険を指す労働保険では、前年度の確定保険料と当年度の概算保険料をあわせて申告・納付する手続きを年度更新と呼びます。(厚生労働省「労働保険の適用・徴収」)

給与計算ソフトを選ぶときは、この2種類を同じ「保険手続き」でひとまとめにせず、必要な届出名を分けてチェックします。算定・改定の処理を確認したことが、そのまま年度更新や雇用保険の届出の確認にはつながらないためです。

公開情報を確認できた製品を、両方・片方・確認保留に分ける

標準報酬月額の算定・改定処理は、公開情報で確認13製品・確認保留1製品・今回の調査範囲では確認できず5製品でした。労働保険の年度更新集計は、公開情報で確認10製品・確認保留0製品・今回の調査範囲では確認できず9製品です。

この件数は、各項目の処理や帳票についての情報を確認できた製品数です。13製品すべてで算定基礎届と月額変更届の両方を同じ範囲まで確認した、あるいは電子申請まで確認したという意味ではありません。

公開状況の組み合わせ 該当製品
算定・改定と年度更新集計の両方を公開情報で確認:10製品 COMPANY 給与計算。出典出典
PayBook(ペイブック)。出典出典
PCAクラウド 給与。出典出典
Socia給与。出典出典
ジョブカン給与計算。出典出典
ジンジャー給与。出典出典
フリーウェイ給与計算。出典出典
円簿給与。出典出典
給与奉行クラウド。出典出典
社労夢。出典出典
算定・改定だけを公開情報で確認:3製品。年度更新集計は今回の調査範囲では確認できず CYBER XEED 給与。出典出典
スマレジ・タイムカード。出典
ハーモス給与。出典
算定・改定は確認保留:1製品。年度更新集計は今回の調査範囲では確認できず マネーフォワード クラウド給与。
どちらも今回の調査範囲では確認できず:5製品 freee人事労務、KING OF TIME 給与、コラボクラウド給与、レコル、弥生給与 Next。

各グループ内は調査データの製品順です。「片方だけを確認」は、もう片方の機能がないという意味ではなく、公開情報の確認範囲の違いを表します。

算定・改定は、計算・対象者の抽出・帳票を区別する

COMPANY 給与計算では、標準報酬月額の算定と月変対象者の抽出を公開情報で確認できます。出典出典 CYBER XEED 給与では、「算定」「月変」の記載があります。出典出典 Socia給与は、月額算定対象者一覧表や月額変更届を帳票一覧に挙げています。出典出典 ハーモス給与では、月変・算定基礎届などの手続きに関する記載を確認しています。出典 同じ「算定・改定」の確認結果でも、比べるべきなのは記載された具体的な処理です。

対象者を見つける作業を減らしたいのか、給与データから標準報酬月額を計算したいのか、届出書を作りたいのかを分けてください。自社が任せたい操作と、公式ページに記載された操作が一致するかを確かめた後に、送信経路を確認する順序です。

プランが限定された記載は、その条件を残して比較する

スマレジ・タイムカードで確認した「定時決定(算定基礎届)の作成・出力」は、プレミアムプラスを対象とした記載です。出典 月額変更届については「今回の調査範囲では確認できず」です。算定基礎届の作成・出力を必要とする場合は、問い合わせるプラン名と機能名をセットで伝えます。

PayBook(ペイブック)の労働保険申告ウィザードを利用するには、スタンダードプランの申込みが必要とされています。出典 保険料率を入力し、計算された保険料を申告書へ記載するという説明です。出典 ここで確認した範囲と、電子申請の可否は分けて扱います。

どちらも、プランを省いて「対応」とだけ記録すると、実際の見積もり条件が曖昧になります。比較用のメモには、製品名、プラン名、確認した処理、出典、確認日をひと組で残してください。

別製品の書類作成は、給与計算ソフト本体の確認件数と分ける

弥生給与 Nextの公式ページには、同シリーズの労務管理製品で算定基礎届・月額変更届・賞与支払届、労働保険料集計表・労働保険料算定基礎賃金集計表を作成する記載があります。出典 この情報は、同シリーズの労務管理製品を使う構成の説明です。出典 上の公開状況の集計では、この製品の算定・改定と年度更新集計を、どちらも「今回の調査範囲では確認できず」のまま数えています。

候補として検討する際は、本体の機能欄を推測で埋めるのではなく、書類を作成する製品を別欄に記入します。給与データの連携、帳票の作成、電子申請をそれぞれどの製品で担当するか、問い合わせ票に沿って確認してください。

電子申請の対象として届出名が挙がっている製品

次の表は、集計・帳票作成とは別に、電子申請に関して届出名や手続きが明示されている記載をまとめたものです。表に記載のない届出を含めた網羅的な対応一覧ではありません。各製品について、今回確認できた範囲を記しています。

製品 届出・手続きと電子申請について確認した記載
PCAクラウド 給与 対応状況一覧に資格取得届・資格喪失届・賞与支払届・算定基礎届・月額変更届などを掲載し、年度更新に関する申告書・増加概算保険料申告書の欄は、e-Gov APIが「〇」、CSV添付方式が「×」となっている。出典
ジンジャー給与 算定基礎届・月額変更届・賞与支払届は、社保手続きオプションを契約するとe-Govへの電子申請まで行える。出典出典 年度更新も、同じオプションの契約でe-Govと連携して電子申請できるとの記載がある。出典
給与奉行クラウド 社会保険の賞与支払届・算定基礎届・月額変更届・資格取得届・資格喪失届と、労働保険年度更新申告、雇用保険の資格取得届・資格喪失届・離職証明書を、電子申請できる届出書として掲載。出典
社労夢 労働保険の概算確定申告について、API電子申請への対応を記載している。出典

製品の並びは調査データの順です。

e-Gov側で必要になるもの:電子証明書とGビズID

e-Gov電子申請は、デジタル庁が運営する、行政手続きの申請・届出をインターネット経由で受け付ける仕組みです。(デジタル庁「e-Gov電子申請サービス利用規約」) 給与計算ソフト側の機能とあわせて、行政側の利用条件を確認します。

対応ソフトからのAPI申請と、e-Govの画面からの申請

e-Govの電子申請APIを使って申請するには、APIに対応した市販のソフトウェア等を入手する必要があります。e-Govは、e-Govの画面(UI)による電子申請と、電子申請APIを利用した電子申請を次のように比べています(一部の項目を抜粋)。(e-Gov「ソフトウェアを利用した電子申請」)

比較項目 e-Govの画面による電子申請 電子申請APIを利用した電子申請
e-Govの画面を使った操作 必要 不要(API接続認可の際はe-Govの画面を使う)
各機能に対応した外部のソフトウェア 不要(無償) 必要(有償)
手続の進捗管理の労力軽減 中 大(対応ソフトの仕様による)
電子証明書 必要 必要

同じページの対応ソフトウェア一覧は、各提供元からの情報提供に基づく掲載です。ほかにも対応ソフトがあることや、掲載ソフトの機能・性能・動作等を保証するものではないことも注記されています。一覧に載っているかどうかだけで、候補のソフトのAPI申請の可否は決められません。

電子証明書を用意するか、対象手続きでGビズIDを使うか

上の表のとおり、e-Govの比較表では、どちらの申請方法でも電子証明書が「必要」とされています。一方、厚生労働省は2020年4月から、社会保険の一部の手続き(資格取得届・資格喪失届・算定基礎届・月額変更届・賞与支払届など)で、電子証明書のほかに、GビズIDを使ったID・パスワード方式による本人確認を利用できると案内しています。GビズIDは、1つのアカウントで複数の行政サービスにアクセスできる認証サービスです。(厚生労働省「GビズIDを活用した社会保険手続の電子申請について」)

労働保険の手続き(一部を除く)では、法人代表者・個人事業主のアカウントである「GビズIDプライム」と、事業主が従業員用に作成する「GビズIDメンバー」を使うと、電子証明書を添付せずに申請できます。GビズIDメンバーは、事業主の代理人(総務部長等)などが事業主として届け出られている場合に使え、代理人がメンバーで申請するときは事前に「労働保険代理人選任・解任届」の提出が必要です。(厚生労働省「労働保険関係手続の電子申請について」)

厚生労働省の「電子申請で届出できる項目一覧」では、労働保険年度更新申告はGビズIDでも申請できる手続きに含まれています。一方、労働保険の保険関係成立(継続)や代理人選任・解任のように、GビズIDの欄が「―」で、電子証明書による申請だけが示されている手続きもあります。(厚生労働省「電子申請で届出できる項目一覧」) 取得方法などの詳細は、厚生労働省の案内からGビズIDの公式サイトで確認してください。

製品側の認証要件は、行政側の制度と照合する

今回、製品側の準備事項として電子証明書の用意を明記した事実を確認したのは、給与奉行クラウドです。出典 調査対象の各製品がGビズIDでの申請に対応するかは「今回の調査範囲では確認できず」です。

問い合わせでは「GビズIDを持っている」だけでなく、アカウント種別、申請者、対象の届出名を伝え、その組み合わせで申請できるかを製品の提供元に確認してください。電子証明書を用いる場合も、使える証明書や設定の要件を回答してもらう必要があります。

導入前に各社へ確かめる問い合わせ票

給与計算ソフト19製品の4項目について、公開情報で確認できた製品数、確認保留、今回の調査範囲では確認できなかった製品数を横棒で並べた図。
4項目の公開状況。横棒は19製品の内訳で、確認できた製品数の多い順。

問い合わせの前に、自社の契約と必要な届出を入力する

以下の問い合わせ票は、この記事からコピーして、各社への確認事項として使えます。最初に、自社の従業員数・事業所数、加入する健康保険の保険者、現在利用している給与計算ソフト、検討中のプラン、申請する担当者を記入してください。製品名だけの質問より、どの契約・運用を前提にした回答かが明確になります。

必要な届出は、社会保険の算定基礎届・月額変更届・賞与支払届・資格取得届などと、労働保険の年度更新、雇用保険の届出を分けて並べます。「すべての保険手続き」のようにまとめず、自社で提出する書類の名称を使いましょう。

現在どこで作業が止まっているかも添えると、質問が具体的になります。たとえば「給与データは用意できるが、申請用ファイルを作った後の送信を手作業で行っている」と伝えれば、確認したいのが計算機能ではなく、送信経路と申請後の管理であることが伝わります。

直接申請・追加契約・対象届出を質問する

「確認できず」の15製品と「条件付き」の2製品は、該当する前提条件を中心に確認します。「満たす」の2製品についても、自社の対象届出や認証方式、契約条件は回答を得てから確定してください。

確認項目 確認する理由 特に確認したい製品・判定
契約予定のプランで、社会保険の届出を本体の画面からe-Govへ直接送れますか。ファイル出力後に別の画面で送信する操作は残りますか。 ファイル作成までか、送信まで含むかを確定するため。回答には利用する製品・画面を記載してもらう。 判定表で「確認できず」の15製品。
オプション・別製品・別サービスは必要ですか。現在の契約に含まれますか。追加契約が必要なら料金と契約単位を提示してください。 本体の契約と申請に必要な契約を分け、見積もりに含めるため。 「条件付き」のジンジャー給与・弥生給与 Next、別サービスの注記があるマネーフォワード クラウド給与。出典出典出典
電子申請を利用できるプラン・提供形態を教えてください。見積もり対象は、公式ページに記載された構成と一致しますか。 機能名の記載を、契約する条件と結び付けるため。 「確認できず」の給与奉行クラウド・PCAクラウド 給与、スタータープランに記載があるfreee人事労務。出典出典出典
算定基礎届・月額変更届・賞与支払届・資格取得届・資格喪失届・年度更新について、電子申請できる届出の一覧を提示してください。 社会保険、労働保険、雇用保険を区別し、自社の必要書類が含まれるか照合するため。 「満たす」「条件付き」「確認できず」を問わず、候補に残した全製品。
電子証明書は必要ですか。GビズIDを使う場合、プライム・メンバーのどちらで、誰が申請できますか。 行政側で使える認証方式と、製品側の利用条件を合わせるため。 候補に残した全製品。電子証明書の用意が明記されている給与奉行クラウドも、自社の申請者・証明書を伝えて確認。出典
手続状況の確認、公文書の取得、取り下げ・再申請を、どの画面で行いますか。契約するプランで使える操作を示してください。 送信後に残る作業と、担当者の管理範囲を決めるため。 候補に残した全製品。操作の記載があるCOMPANY 給与計算も、自社の運用と照合。出典
加入する健康保険組合へ、マイナポータルを通じて申請できますか。対象の届出と利用開始に必要な調整を教えてください。 e-Govへの申請と、健康保険組合への申請を分けて確認するため。 関連の記載がある社労夢・PCAクラウド 給与・弥生給与 Nextを含め、健康保険組合への申請が必要な候補。出典出典出典
別製品・別サービスで申請する場合、給与データはAPI・CSVのどちらで渡せますか。連携項目と、別途入力する項目を提示してください。 給与計算から申請書作成までに残る入力・確認作業を特定するため。 別製品・別サービスを使う記載がある弥生給与 Next・マネーフォワード クラウド給与。出典出典

追加契約の料金は「今回の調査範囲では確認できず」です。本体料金だけを比較して電子申請までの費用を確定せず、必要な構成を回答してもらってから見積もりをそろえます。料金の提示を受けたら、対象プラン、利用人数などの契約単位、含まれるサービスを同じ欄に記録してください。

給与データの受け渡しは、入力と出力を決めて聞く

連携を問い合わせる際は、まず入力となるデータと、得たい結果を決めます。「確定した給与データを使い、算定基礎届を作成して送信したい」など、作業の始点と終点を書き、その間に必要な操作を順番に回答してもらう方法です。

確認する順序は、給与データの確定、別製品への受け渡し、届出内容の確認、送信、申請状況の確認、公文書の取得です。これを自社の業務例として提示し、製品で行う操作と、人が確認・入力する操作を分けて回答してもらってください。

API連携という回答でも、確認を終えず、渡せる項目、受け渡しの時点、修正後のデータを反映する操作を確かめます。CSVを使う回答であれば、どこから出力し、どこへ取り込むかを記録します。連携に任せる範囲と自社に残る作業を、候補ごとに比較してください。

各社の回答を、自社の候補管理表に戻す

問い合わせ後は、回答を「対象届出」「申請する製品」「追加契約」「認証方式」「申請後の操作」に分けて整理します。回答日と対象プラン、根拠となる公式ページや資料も添えてください。資料に記載がない個別回答は、公開情報で確認した事実と別欄に残します。

判断の基準は、自社の必須条件が回答によって具体化できたかです。直接送信が必須なら送信経路、追加契約を含めて検討するなら必要な構成と見積もり、年度更新が必要なら該当する申告の電子申請範囲を照合します。

回答が「電子申請に対応」とだけ記されている場合は、質問した届出名・プラン・経路のどこまでを含むかを確認してください。未確認の欄を残したままでも候補管理は進められますが、その欄を社内説明で確定事項として扱わないことが大切です。

比較表と「自社条件で絞る」で候補を残す

「自社条件で絞る」で直接申請を必須条件にする

給与計算ソフトを自社条件で絞り、直接申請の判定と製品ごとの根拠を確認するでは、「社会保険の届出をe-Govへ直接申請できる」を必須条件に選びます。満たす・条件付きの製品を残し、製品ごとの判定の根拠を開いて、オプションや別製品の前提を読みます。

続いて、電子申請以外にも自社で外せない条件を追加してください。条件付きの製品は、条件を満たすための契約を採用できるかを検討します。確認できずの製品については、この記事の問い合わせ票で個別に確認する候補として管理しましょう。

比較表で、届出に関する値と出典を並べる

19製品の比較表で電子申請・算定基礎と月額変更・年度更新の値と出典を並べて見ると、条件別の判定とは別に、各項目で確認できた記載を照合できます。自社が必要とする処理や帳票の名称を見て、プランや別製品の条件も出典とともに確認してください。

料金・契約・連携など、電子申請以外に確認が残る範囲は、給与計算ソフト19製品の33項目について、公式ページで公開されている範囲を確かめるで整理できます。公開情報がある項目から比較し、未確認の項目は各社への質問へ移します。

候補を確定する前に残る作業

ここまでの表で分かるのは、公式ページで確認した申請経路や処理の範囲と、今回の条件別の判定です。製品の総合評価、オプション・別サービスの料金比較、社労士への委託との費用比較は対象にしていません。届出書の書き方や提出期限、電子証明書・GビズIDの取得手順の詳細は、各一次資料で確認してください。

導入前に残るのは、条件付き・確認できずの製品への問い合わせ、自社の申請者に応じた認証手段の準備、電子申請義務化の対象かの確認です。その結果を他の必須条件と組み合わせ、必要な届出をどの製品・契約・操作で送るのか説明できる候補を残してください。

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